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大崎教授の海外駐在記「ハノイ農業大学駐在記3(1)」

 2013年11月14日の深夜にハノイ農業大学に戻ってきました。ノイバイ空港からゲスト・ハウスまで、タクシーで通常1時間15分、35万ドン(約1750円)かかります。しかし、この夜のタクシーは、今まで経験したことのないルートを辿り、メーターは58万ドンに達していました。海外でタクシーに乗ると、とんでもなく遠回りをされ、法外な料金を請求されることは珍しくありません。ハノイでも頻繁に経験してきました。昨年、ハノイ農業大学からノイバイ空港へ行く際に、途方もない遠回りをされて、飛行機に乗り遅れたこともありました。

 今回の58万ドン(約2900円)は、乗車距離から勘案すると、日本人にとって高い料金ではありません。しかし、私は35万ドンを超える支払いを拒否することにしました。結局、最後は、タクシー会社の誰かと電話を通して交渉になり、40万ドンで妥結しましたが、ハノイに戻って来たな、とつくづくと実感した出来事でした。

 到着翌日の金曜日には、山大が無料で提供している日本語クラスの学生達が、連れだってやって来て、昼食や夕食を共にしました。中には、すでに就職している人もおり、会社を休んで会いに来てくれました。フェイスブックで情報が瞬く間に伝わるのです。

 山大提供無料日本語クラスは、この6月に農学部を卒業して、ハノイ市内の農業コンサルタント会社に就職したTung君が先生役になり、週4回夜7時から2時間開講されていました。私が意図した日本語クラスは、「誰でも何時でも何度でも、遅刻も可」というもので、知日家親日家を多く作りたい、というものでした。しかし、Tung君の日本語クラスは、毎回宿題が出て、宿題を忘れると罰金1万ドン(約48円)、遅刻をすると1分につき罰金1万ドン(約48円)、定期的にテストをする、というもので、精鋭21人が残っている、というものでした。

 このクラスは通常は文法中心だそうですが、日曜は会話中心のクラスで、17日の日曜日は、11月生まれの学生の誕生会を兼ねていました。まず、日本語での尻取りがあり、5秒以内に答えられないと、立って、日本語の歌を歌わされていました。次は2組に分かれて、反対語を言い合うゲームで、言えないと、チーム全員が、日本語の歌に合わせて踊りを踊らせられていました。最後はクレヨンしんちゃんと、ドラえもんを歌って散会でした。

 日本語クラスリーダーのLinh君が、週に2回夜に、初心者のための日本語クラスを立ち上げていました。これには約40人の学生が参加していました。ハノイ農業大学の教育発展院が3月から始めた有料日本語クラスは、1クラス20名で、夕方5時半から90分授業を毎日2回行っており、受講者は週3回、総計20回で、100万ドンで参加していました。

 今回、私の妻が始めた日本語クラスは、初心者クラスと上級者クラスそれぞれを、週4回、午前と午後に始めましたが、初日は前者が21人、後者が16人でした。

 来年6月の卒業予定者は、11月に正規の講義が終わり、12月のテスト後にキャンパスを離れて、インターンシップや卒論のための農村調査に出かけるそうです。そのために、同じ学科の学生達が正装して、写真会を開いていました。日本語クラスのサブリーダーのチャム・アインさんも、故郷ビンに戻り、卒論データーの収集をするそうです。

オフ・キャンパスを前に、写真撮影会の卒業予定者の画像
オフ・キャンパスを前に、写真撮影会の卒業予定者

日本語クラス、サブ・リーダーのチャム・アインさんの画像
日本語クラス、サブ・リーダーのチャム・アインさん