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大崎教授の海外駐在記「ベトナム国家農業大学駐在記3(6)」

 12月10日に、予定を突然に2ヵ月間延期して、ベトナム国家農業大学は、創立60周年のお祝いをします。その日に向けて、現在、学内の各所で、建物や広場や道路や花壇で、新たな建設や化粧直しが昼夜を通して進行しています。
  私の滞在しているゲストハウスも例外ではありません。ゲストハウスは、大学構内の本部近く、鉄格子の塀で囲まれた独立した敷地内にあります。この敷地内に、3階建ての宿泊施設の本館と、深夜まで開いている屋内外に席を設けた1階建ての近代的なレストラン、熱帯庭園の各所にテーブルを配した2階建ての民家風の喫茶店、熱帯観賞植物の店舗、2面のテニスコート、そして、廃墟のような1階建ての元レストランの建物があります。
  その多くで、現在改装工事をしています。ゲストハウス本館は、各部屋の壁が塗り替えられ、手洗いのシャワー、便器、洗面台が新調され、壁と床にタイルが張られました。各階のロビーの床の古いタイルがはがされて、新調されました。壁紙も張り替えられました。その間、私は5日間、近くのホテルに移動させられ、戻った数日後には、新たな工事のために、さらに部屋替えもさせられました。
  ゲストハウスの玄関前の敷石は変えられ、玄関周りに、新たに木も何本か植えられました。レストランの床のタイルも変えられ、野外席には屋根がかぶせられました。ゲストハウスの前の、通りの歩道の敷石も変えられて、歩道の並木には、各木を囲む小さな花壇もできました。廃墟となっていた元レストランの建物は、夜を徹して改築中です。
  今回の学内のメインの工事は大学本部の大改装でしたが、これが遅れて創立記念日の式典が2ヵ月間の延期になりました。この改装のために、学内の職員寮と女子学生寮の1棟が召し上げられ、臨時の事務棟として使われていました。日本語クラスの教室は、このうちの女子学生寮内に設けられていました。しかし、大学本部棟が完成して事務機構は本部に戻り、女子寮が復活して、日本語クラスは職員寮に移動しました。
  この職員寮は、新たに外国語センターになるとともに、各種研究センターが、ここに統合されるそうです。そして、日本語クラスの教室は、来週にでも、職員寮を離れて、さらに別の建物に移らされるそうで、今、その建物は改築中だという話でした。
  ベトナムに来るようになって5年目ですが、今までにも言われていたのかもしれませんが、今回よく聞く言葉に、「健康」と「体操」という言葉があります。そして学内の真ん中に、大きなアスレチックジムが出現しました。外から見ても、自転車こぎマシーンだけでも随分の数が並んでおり、筋トレのための重量挙げのバーベルみたいなものも見えます。
  アスレチックジムの前には、2階建てのクリニックが出来ました。そこでは、教職員の定期的な健康診断も行われているそうです。このように、学内外の何もかもが、音を立てて近代化している感じがします。5年前にはスカートをはく女子学生を目にせず、誰もがお揃いの大学のジャージを着ていました。しかし、ジーパンをはく女子学生が現れ、週末には、ミニスカートをはく女子学生も多く目につきます。今回、私は、この週末に帰国しますが、来年、この大学と大学町がどう変わっているのか、想像ができません。

ゲストハウスの画像
ゲストハウス

ゲストハウスの喫茶店の画像
ゲストハウスの喫茶店