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大井菜々子 医学部看護学科 1年

派遣期間:平成29年9月4日~15日(12日間)

<日本語教室での活動内容>
 日本語教室では、私は主に中級クラスを担当しました。授業の内容としては、簡単な漢字や動詞、数助詞を教えてその後それらを使った文を作ったり英語文から日本語文に訳したりということをしました。難しかったのは、普段自分が無意識に使い分けている部分に対する質問に答えることでした。数字の読み方が、つく助数詞によって違うことや、動詞の変化など、普段何も考えずに話している部分について考える機会になりました。ほとんどの授業で少人数を相手にしていたので生徒との距離が近かったため、教えやすく、私が言葉に詰まっていると、生徒さんが助けてくれることも多かったです。しかし、自分の英語力不足と日本語に対する知識不足で、疑問を理解できなかったり、うまく説明できなかったりすることがありました。
 また、日本語だけではなく、おりがみを折ったり、習字を体験してもらったりもしました。初めて習字をする人もいて、「やってみたい」「楽しかった」と言ってもらえたのはとてもうれしかったです。

<日本語教室以外での交流活動>
 日本語教室の生徒さんと一緒に夕食を食べる機会も多く、授業以外の時間でも親交を深められたのはとてもよかったです。食事の席やゲームの場でのコミュニケーションは授業の時よりも距離が近く感じられました。さらに、宿泊していた国際寮プリマは、さまざまな国の学生が生活しているため、その人たちとの交流も楽しかったです。会話をしたり、一緒に卓球をしたりと、国際寮ならではの体験ができたと思います。ラトビアにきて、こんなにゲームをするとは思ってもみなかったし、今まで知らなかったゲームを学ぶこともできました。言語のみのコミュニケーションは難しくても、一緒に何かすることで親交をより深められたのではないかと思います。

<参加目標への達成度と努力した点>
 私は日本語教室での目標として、一人一人のレベルや目的に合わせた授業をすることをあげていました。しかし、実際に行ってみると、自分で日本語を勉強していた人も多く、そのレベルは本当に人それぞれでした。一人一人のレベルを知り、それに対して具体的に何かを教えることが、とても難しいとそこで気が付きました。私は授業の目標を、教えたこと、知っていることをより確実に覚え、使ってもらえることにしてその後の授業を行いました。毎回、前回の復習をし、以前教えたことが別の場所で出てきたら、覚えているか確認するようにしました。最初はノートをさかのぼって探していたことも、何回も出てくるとノートをさかのぼらずとも思い出せるようになってきて、確実性を高められたのではないかと思います。
 また、私は日本語を教えるとともに、それ以外の日本のことも伝えることを参加目標の一つとして挙げていました。私は日本語を教えることを専門としていないうえに、拙い英語しか話すことができません。しかし、日本人がとても少ない地で「日本人の大学生」だからこそ教えられることを伝えたいと思っていました。実際にそれを達成できたかは正直自信はありませんが、日本の生活様式や東京や京都などのよく知られた場所以外の話には興味を持ってもらえたと思います。そして、逆にラトビアについての話も聞くことができました。お互いの国について情報を交換できたのは、とても面白かったです。また、若者言葉や略語を紹介した際におもしろいと言ってもらえたのはよかったです。
 学生大使の活動を通しての目標として英語力の向上をあげていましたが、これに関しては達成できたとは言えないと思います。しかし、英語力が低くてもなんとか伝えようとすることができるようになったと思います。

<プログラムに参加した感想>
 日本語教室は、旧市街が目の前にあるキャンパスで行われるため、毎日のように旧市街に行くことができました。歴史ある建物ばかりで、日本では見られない景色を日々見ることができました。さらに、オペラを見に行ったり、現地の食事を食べたりと刺激的な日々を過ごすことができました。ラトビアでは日本と違う点ばかりでしたが、同じ点もたくさんあって、そのひとつひとつがとても面白く感じました。観光ではなく、約2週間という期間であったことで、ラトビアの日本と比べて良い点・悪い点、その逆に日本のラトビアと比べて良い点・悪い点を見て、考えることができた気がします。学生である今、海外でこのような経験ができたのは、今後の学生生活やその後の社会生活に大きく影響を与えたと思います。
 私にとって、今回が初めての海外体験でした。正直、不安でしたが、終えてみると参加してとてもよかったと思います。日本語の難しさや、外から見た日本の印象、そして現地の人々との交流といった今回の経験で得られたたくさんのことは、ただ観光で外国の地へ行くだけでは得られないことだと思います。また、普段交流のない他学部の先輩たちとともに活動し、たくさん話すことができたことも、私がこのプログラムに参加してよかったと思う点です。

<今回の経験による今後の展望>
 今回の経験によって、自分の持つ価値観や考え方の幅が広がった気がします。今まで見ることのなかった景色見て、考えることのなかったことを考えて、出会うことのなかった人たちと交流して、自分の視野の狭さを認識できたと思います。今後は、もっと視野を広げて自分の見ていなかった部分を見ていきたいです。そして、私が今回得られたことはすべて、人や機会に恵まれたからだと思います。今後の学生生活を送るうえでは、より人との出会いを大切にし、自分から積極的に行動していこうと思います。
 また、今回の活動を通して語学力の低さを痛感したので、語学力の向上を目指して努力していきたいです。

聖ペテロ教会の画像
聖ペテロ教会

聖ペテロ協会から見たリガ旧市街とダウガヴァ川の画像
聖ペテロ協会から見たリガ旧市街とダウガヴァ川