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佐藤遥 人文学部人間文化学科 2年

派遣期間:29年9月1日から29年9月14日(14日間)

<日本語教室での活動内容> 
 日本語教室は月曜、水曜、木曜、金曜の週4回行われた。私が派遣された期間は学生大使が多かったので、個別に3人から5人の生徒を担当して教えるという形式をとった。私は中学生2人と高校生1人の3人を担当した。
 私は全授業の始めに必ず、挨拶の言い方を復習していた。また、担当した3人の生徒はひらがなを既に知っていたので、曜日に用いる漢字や家族を表す漢字を読み方、意味とともに教えた。そして数の数え方や数詞も教えたが、これは私の教えるのが難しいと感じたものの1つである。まず数を数えるとき、私たちは自然と「さんびゃく」「ろっぴゃく」「はっせん」と発音している。100、200や1000、2000などの言い方を教えているとき、なぜ「さんひゃく」「ろくひゃく」「はちせん」でないのかと質問された。意識したこともなかったが、確かに非母語話者からすると「ひ」が「ぴ」や「び」になったり「ろく」や「はち」が促音になったりするのか理解しがたいだろうと気がついた。しかし何回も発音練習をしているうちに間違わないで数を数えられるようになった。他にも動詞の活用を教え、それを基に例文を作ってもらったり、その動詞の漢字を教えたりした。この動詞の活用を教えるに当たって、日本人が学ぶ動詞の活用と外国人が学ぶ動詞の活用は異なることを初めて知った。外国人に動詞の活用を教えるときは、五段活用や下二段活用などで教えるのではなく動詞を3パターンにわけて教えるのだそうだ。この活用を教える際、苦労したのは「来る」「する」の活用法だ。これらの動詞は他の動詞と異なり活用に規則性がないので、特別な動詞として活用をそのまま教えた。さらに3人とも将来日本に行きたいと思っているとのことだったので、日本に来たときに使えるような「いくらですか」や「もう一度言ってください」などの表現をいくつか教えた。

<日本語教室以外での交流活動>
 国際寮で2週間過ごし、そこでたくさんの交流を得ることが出来た。Wi-Fiが1階のみでしか使えなかったので寮にいるときは大抵1階にいたが、そこで多くの人と出会い、話すことが出来た。インドから来た人と仲良くなって本場のインドカレーを振る舞ってもらったり、カザフスタンの女の子たちと白夜のイベントに一緒に行ったり、トルコ出身の方々と寮で卓球したりと、生徒以外の人たちとも交流し様々な国に友達ができた。

<参加目標への達成度と努力した内容>
 私のこのプログラムでの目標は、臨機応変な態度と柔軟な思考を身につけることと、積極的にコミュニケーションをとることだった。
 準備していた授業内容が想定していたよりも早く進んだ時に、関連した内容を新たに付け加えて授業を進めるなど、1つ目の目標はある程度達成出来たのではないかと思う。また、最後の授業で生徒たちに手紙を渡したいと前日に思ったが、レターセットもメッセージカードも持ってきていなかった。しかし折り紙は持ってきていたので、裏にメッセージを書いて、折り紙でハートを折って渡した。この件も、柔軟な思考が身についたことにより出来たのではないかと思う。
 また、最初は自分から外国人に話しかけるのはあまり出来ず会話も受け身でいたが、だんだんと自分から「Where are you from?」などと話しかけたり、会話を広げたりすることが出来るようになった。その結果いろいろな国の人と交流ができたので、2つ目の目標も達成できたと考える。

<プログラムに参加した感想>
 私は、旅行でなくこのプログラムに参加して海外に行くことの良さを感じた。旅行ではもちろん外国人に日本語の授業をすることなんてない。異国の地で、日本語を外国人に教えるという体験はそうできないだろう。この日本語を教えるという経験を通して、責任感を養えたのではないかと思う。また、旅行だと人々とのコミュニケーションも店先でのみ、ともなりかねない。しかしこのプログラムでは最低でも生徒とは会話せざるを得ない状況だし、滞在先でも様々な人と交流できる。このような交流から英語を話す機会も非常に多くなり、英語での会話もある程度は運用出来るようになった。
 また、授業以外の規定はあまりないので、授業以外の時間にいろいろな場所に行くことが出来た。自由時間が多いため、授業をしに行くという名目ながらも観光も楽しむことが出来た。

 <今回の経験による今後の展望>
 今回のプログラムに参加して、語学学習に対する思いが増した。授業や寮での会話などを通して、自分の言いたいことを英語でうまく言えないもどかしさや、もっと英語が出来ればもっと会話を楽しむことが出来たのにという悔しさを痛感した。さらに数々の交流でも、英語はできて当たり前なのだと再認識した。これらのことから英語学習に対する意欲が増したので、今後はもっと英語の勉強を頑張りたい。さらに英語だけでなく、第二外国語の中国語ももっとしっかり学ぼうと思った。今回寮に中国や台湾出身の人がいて、そのときは英語で会話をしたものの中国語で話せたらもっと楽しいだろうなと思ったからだ。せっかく履修しているからには会話が出来るくらいには勉強したいと思う。
 今後もこの2週間の経験を忘れず、勉強はもちろん、様々なことに挑戦していきたい。

 

授業風景の画像
授業風景

最後の授業で生徒からもらったプレゼント の画像
最後の授業で生徒からもらったプレゼント