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天谷遥 人文社会科学部人文社会科学科 1年

派遣期間:平成29年9月6日~9月26日(21日間)

<日本語教室での活動内容>
 主に日本語の漢字や助詞、動詞の変化の規則性など文法を学習したい学生と、かるたや折り紙など文化を学びたい学生との2グループに分かれました。比較的文化面を学びたい学生が多かったです。文法を学習したい学生は、日本人でも説明が難しい助詞や動詞の時制の変化の理解に苦しんでいるらしく、その説明がほとんどでした。私自身、その部分ははっきりとは理解していなく、なおかつ英語で説明しなくてはならなかったのでとても難しかったです。しかし説明しているだけなので、楽ではありました。漢字はあまり人気がなく、自分から進んで学ぼうとする学生はあまりいませんでした。
 文化の授業は、彼らが日本のどんな文化に興味を持っているかを考えながら構成しなければならず、とても難しかったです。彼らが一番興味を持っていたのは、やはり日本のアニメ文化でした。実際のところ文化の授業はアニメを見ていれば終わりということがよくありました。日本のアニメは海外で人気だということは知っていましたが、日本人の私でさえ知らないようなアニメをたくさん知っていてかなりびっくりしました。日本にもアニメが好きでとても詳しい人がいますが、私のようにあまり詳しくない人もいます。しかしインドネシアでは、ほぼ全員がアニメに詳しく、私がアニメの面白さを教えてもらったりしました。現在ではだいぶ改善されてきましたが、一昔前の日本ではアニメを見ている人たちは「オタク」と呼ばれアニメを見ることが敬遠されていました。そのような影響で今でも日本人はまだ多くの人が日本のアニメの面白さに気づいていないと思いました。インドネシアでアニメの面白さに気づけたことはとてもよかったです。そしてなによりも、日本語という言語の難しさを再確認しました。

<インドネシアと日本語教室以外での活動内容>
 私がインドネシアに行った九月は本来ならば雨季でしたが、今年は異常気象だったらしく、雨がほとんど降りませんでした。気温は八月の日本とほぼ変わらなく、湿度も同じくらいでした。しかし、インドネシアはイスラム教の国だったので長ズボン襟付きのシャツを着なければならなかったので、体感温度が日本の二倍くらいでした。現地の人は長袖長ズボンにもかかわらず汗をかいている人がほとんどいませんでした。これには本当に驚きました。汗腺ないのではないかと本気で思ってしまったぐらいです。しかし三週間もいるとさすがに暑さにも慣れて長ズボン襟シャツでも快適に過ごせるようになりました。
 食事は最後まで慣れることができませんでした。ナシゴレンとよばれるチャーハンのようなものやなまずを焼いたりあげたりしたレレなどはとても美味かったです。特にナシゴレンは毎日食べていました。そしてフルーツジュースが日本のフルーツジュースと比べものにならないほど新鮮で甘くて美味しかったです。しかし、野菜がまったくといっていいほど食べられませんでした。これにはかなり参りました。後半のほうはビタミン不足でふらふらでした。インドネシアに学生大使に行こうと考えている人はビタミン剤を持って行ったほうがいいと思います。そしてなによりも、辛いものを美味しく食べられなかったが残念でした。日本のからいものとは次元が違う辛さでした。Sambalと呼ばれるキムチのようなものが一番辛かったです。今度インドネシアに行くときはリベンジしたいです。
 日本語教室以外の時間はいろいろなところへ連れて行ってもらいました。平日は日本語教室が終わった後夕食を食べに人気のレストランに連れていってもらったり、休日は世界遺産であるボロブドゥール遺跡やプランバナン寺院や海、多くの土産屋が軒を連ねるマリオボロに連れて行ってもらったりしました。私が行きたいと言ったところに連れて行ってくれる日本語教室の方々には本当にお世話になりました。

 <参加目標の達成度と努力した内容>
 私は来年度一年間留学する予定です。今回の学生大使は来年の留学に向けて私には何が足りないのか、また、外国に人々にとって日本とはどんな国として扱われているのかを知りたかったので参加しました。結果として、私に足りないことは英語で相手と話す能力と、話せなくてもいいから会話に英語を使う勇気でした。勉強すれば英語で話す能力は身に付きますが、英語をつかう勇気は山形大学にいる留学生に積極的に話しかけていかなければ身につかないと思うのでこれから留学するまでの課題としてやらなければいけないことだと思いました。
 日本はインドネシアの人にとても良い印象を持たれていると感じました。四季があったり清潔で風景が素晴らしいというイメージを持たれていると感じました。日本人も同様で最近はマナーに縛られすぎていたり人の目というものがありすぎて生きづらいですが、外国のひとたちはそういったところをプラスに見ていてとても友好的でした。

 <プログラムに参加した感想>
 今回の学生大使は初学生大使であるとともに初の海外でもありました。初の海外で日本とは文化や生活習慣が全く異なる慣れない環境の中なんとか暮らしていけたのは、現地の方々の温かいサポートのおかげでした。インドネシアの人は本当に気さくで日本人にはない純粋さと「足るを知る」という気持ちを持っていると強く感じました。
 今回の学生大使派遣プログラムで人の温かさと来年の留学に向けて自分には何が足りないのかを考えさせられました。一年生のうちに経験できてよかったです。

カラオケで女々しくてを熱唱の画像
カラオケで女々しくてを熱唱

世界遺産プランバナンの画像
世界遺産プランバナン