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成田こな美 農学部食料生命環境学科 1年

派遣期間:平成30年2月23日~3月9日(15日間)

 日本語教室での活動内容
 日本語教室は毎週月曜から金曜まであり、午前は10:00から11:30、午後は13:30から15:00の90分毎の授業が1日2回ありました。初級、中級、上級に分かれ授業を行いました。初めて生徒の前に立った時は、緊張しましたが授業回数を重ねていくうちに緊張せずに教えることができるようになりました。
 初級クラスは、ひらがなとカタカナの練習を中心に行いました。書き順を間違えていないか、確認をしながらはじめになぞって書いてもらい、次に白紙に書いて練習しました。英単語のカードを使い、日本語での表し方を教えたり、一緒に発音したりもしました。「お」と「を」や「は」と「わ」は同じ発音なのはどうしてか、濁点や半濁点がつくものとつかないものはなぜあるのか、純粋な質問をされすぐに答えることができない自分に悔しさを感じることもありました。
 中級クラスでは、動詞や助詞を教え、短い文や自己紹介の文をつくってもらいました。一番教えることに苦戦したのは、助詞です。「は」と「が」の違いは何か、この文の「を」はなぜ必要なのか、質問を投げかけられたとき、すぐに答えることができませんでした。拙い英語で説明しているにもかかわらず、生徒の皆さんが『なるほど』という表情をし、笑顔になったとき、よかったという安堵の気持ちと喜びの気持ちでいっぱいになりました。
 上級クラスでは、日本語での会話を中心に行いました。日本とインドネシアの違いや好きな音楽など様々なトッピクについて会話し、逆に私がインドネシアについて知るいい機会にもなりました。上級クラスに人の中には、漢字を書く方もおり、知らない漢字を教えたり音読み訓読みを教えたりもしました。
 どのレベルの生徒の皆さんも、日本語を学びたいという強い意志をもって来てくれてとても嬉しかったです。

日本語教室以外での交流活動
 
月曜から金曜のお昼の時間や授業の後も、レポートや授業で忙しい中、必ず現地の学生が来てくれました。毎回何がたべたいのかどこに行きたいのか聞いてくれて、連れて行ってくれました。インドネシアの人の優しさを感じました。インドネシアの様々な場所にも連れて行ってもらい、クラトンやタマンサリ、ボロブドゥール遺跡といったインドネシアの歴史を感じる場所にも行きました。クラトンではワヤン・クリと呼ばれる伝統的な影絵も見ることができ、独特な音楽と人形に釘付けでした。他にも、ビーチ、マリオボロ、サンデモーニングやカラオケなどにも行きました。カラオケでは、私が知らない曲も歌っていました。日本についてよく知っているなと感じました。毎日、朝から晩まで遊びとても楽しかったです。
 私は、インドネシアの食にも興味があったので食事の時間は楽しみにしていました。どの料理にも現地の人はサンバルと呼ばれる激辛ソースをかけて食べていました。そして飲み物にはお砂糖が入っており、スプーンで溶かしてから飲んでいました。食べ物は辛く、飲み物は甘い。現地の人が辛くないというものは、とても辛かったです。最初は、不安でしたがだんだん慣れていき、最後の週は辛味がないと物足りなく感じるようになりました。ジュースもとてもおいしく、果物をそのまま食べているようでした。一番気に入った飲み物は、アボカドジュースです。日本では、アボカドはサラダなど料理に使われますが、インドネシアではジュースに使われチョコレートソースが入っており、とても甘くておいしかったです。
 毎日、宿泊先のホテルにきて、おしゃべりしてくれ、たくさんの場所に連れて行ってくれた現地の学生のおかげで、毎日が楽しく笑って過ごすことができました。笑顔が絶えない2週間でした。

参加目標への達成度と努力した内容
 
私は、2つの目標を掲げていました。1つ目は、インドネシアの宗教や文化について知ることでした。インドネシアでの習慣に触れたことで、イスラム教に持っていた『厳しい宗教』という印象が変わりました。驚いたことの一つとして、女性の方すべてが頭を覆うヒジャブをつけていると思っていたのですが、つけていない人もいたことです。ヒジャブの色は黒だけでなく、ピンクや水色などカラフルでブローチなどをつけておしゃれに着こなしていることが印象的でした。外食や観光地で外を歩くと、物乞いをしている人も見受けられ私はインドネシアの明るい部分しかみていないのではないかと思いました。その部分も含め、達成度は70%です。2つ目は、英語力の向上でした。最後の数日間は最初の頃に比べ、英語が聞き取れるようになりましたが、まだまだ勉強が必要だと感じました。達成度は50%です。現地の学生は日本語が上手な人が多く、現地の学生に甘え英語をあまり使わなかったことを反省しています。授業では、英語がうまく聞き取れなったり、説明できなかったりすることが多く生徒の皆さんに迷惑をかけてしまいました。うまく伝えるためにジェスチャーや絵を書き、教えることも多々ありました。英語は世界の人とコミュニケーションをとる大切な言語であることを痛感させられました。

プログラムに参加した感想
 
学生大使派遣プログラムは、海外に初めて行くという大切な機会をくれました。海外に行くことを許してくれた親、このプログラムの参加でお世話になった国際交流室の皆様、ガジャマダ大学の生徒の皆さんには、感謝の気持ちでいっぱいです。20歳になる前に、海外に行き、世界を見てみたいという密かな夢を達成することができました。最後の授業のとき、『先生、ありがとうございました。』と日本語で言われたとき本当に参加してよかったと心から思いました。成長した姿でまたこのプログラムに参加したいです。

今回の経験による今後の展望
 
今回の経験は、自分を見つめなおすとてもいい経験になりました。インドネシアの人たちは、とてもポジティブで、帰国の時飛行機が遅れ、次の便に間に合わないと不安な顔をしている私に、『笑えばなんとかなる』と励まして元気をくれました。こんなポジティブに考えることができたら、何事も楽しめると思いました。ネガティブに考えがちな私を変えていこうと思えるいい機会になりました。
 今後は、英語の学習に力を入れ、また海外に行きたいと考えています。インドネシアで当たり前のことは日本では当たり前ではなく、文化が違うことはおもしろいと感じました。「経験に勝るものなし」ということわざがありますが、経験することは何よりも自分のためになることを知ったので、これからも何事にも恐れずに挑戦していきたいです。

インドネシアのBeachの画像
インドネシアのBeach

タマリ・サリの画像
タマリ・サリ

ボロブドゥール遺跡の画像
ボロブドゥール遺跡

最後の日本語教室の画像
最後の日本語教室