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笹原光貴 地域教育文化学部地域教育文化学科 1年

派遣期間:平成29年8月21日~9月3日(14日間)

<日本語教室での活動内容>
 日本語教室は月曜日から金曜日まで行われていた。月、水、金曜日は初心者のクラスでひらがなから勉強した。また、火、木曜日は日本語を勉強している人たちが参加するクラスで会話を中心に勉強をした。月、水、金曜日のクラスは参加者が多い時で60人くらい来ていて私たちが来た日から初めて日本語を勉強する人が多かった。そのためひらがなを黒板に書いて日本人に続いて発音をしてもらうという形をとった。黒板に書いてあるひらがなをノートに書いてもらっている時間に日本人が教室を回って質問に答えたり、間違いを指摘したりした。ひらがなをある程度教えたら、ひらがなをランダムに黒板に書いて発音をしてもらった。ひらがなに続いてカタカナを勉強した後はカタカナをひらがなに直したり、ひらがなをカタカナに直したりしてもらった。火、金曜日のクラスでは少し日本語が話せる人たちだったので日本人が黒板に例文を書いてから自分たちで文を作って自己紹介や自分の故郷の紹介をしてもらった。後半には会話形式の文を黒板に書いて近くの人と二人一組で日本語の会話をしてもらった。その時に教室を回って質問に答えたり、間違いを指摘したりした。また、日本の映画や着物などに興味がある人がいたのでその人たちと日本語で会話したりもした。

<日本語教室以外での交流活動>
 日本語教室以外での交流活動は授業が終わるとベトナム人の学生が毎日ご飯を食べに連れて行ってくれた。授業のない日は観光に連れて行ってくれた。初めに行った観光地はハノイセンターでとても大きな施設で日本人の観光客も見かけた。次の休みの日はバッチャン村という陶器の村に行き、たくさんのきれいな陶器を見た。人の身長よりも高いものもあってとても驚いた。さらに、実際にコップを作る体験をすることができた。自分ではうまく形を整えることができなくてほとんどお店の人に作ってもらった。週末にはベトナムにあるイオンセンターに連れて行ってもらった。イオンの大きさは日本のイオンより大きく感じた。建物の中に入ると内装が日本にある建物のようで日本に帰ってきたように感じた。そのあとにベトナム人の学生の家に招待され、ベトナム人の学生の家族から夕食をごちそうになった。その時初めて食べたベトナム料理をたくさんあってとてもおいしかった。日本に帰る1日前のベトナムの建国記念日には担当者のルックさんの家でルックさんの奥さんと奥さんの友達とベトナムの春巻きを作った。春巻きの具をライスペーパーで巻くところを手伝った。日本で食べる春巻きは皮がきつね色になって揚げるというイメージが強いが、ルックさんの家でいただいた春巻きは皮が透明で揚げるだけでなく、揚げ焼きをしているように感じた。ルックさんの話によると春巻きは中国や日本などいろいろな国にあるがその国ごとに個性があるそうだ。また、ベトナムの春巻きは地域ごとに違うだけでなく、家庭ごとに違うということだった。私はベトナムの春巻きといえば生春巻きを想像していたが、ルックさんの家で作った春巻きも生春巻きでなく、ベトナムに滞在していた2週間で一度も食べる機会がなかった。そして出来上がった春巻きやアヒルの肉などをいただいた。ベトナムの料理を食べるときは数種類のつけダレのようなものがあってこの料理はこのたれにつけて食べるとよいとベトナム人に教えられる。日本の食卓にたくさんのたれが並ぶことはないと思って面白かった。ベトナム人は親切な人が多く、いろんなイベントを企画してくれて休日も楽しく過ごせた。

<参加目標への達成度と努力>
 私はこのプログラムに参加すると決めた時に目標のひとつは英語で会話をすること、もう一つは日本語を学ぼうとしてくれるベトナム人に楽しく日本語を学んでもらうということだ。一つ目の英語で会話することについては空港についてロビーで待っていると日本語を話せるベトナム人が迎えに来てくれ、そのあともベトナムに滞在している間は日本語を話せる人が近くいてくれることが多かったのであまり英語を使わなかった。しかし、毎朝ルックさんに会いに行くとルックさんが英語で話すのでまず一生懸命ルックさんの話を理解しようとした。初日は正直何を話しているか半分もわからなかった。そして話すスピードがとても速く感じた。一週間程度たってからルックさんがゆっくり話してくれているのか自分のリスニングの力が向上したのかわからないが、ルックさんの英語が以前よりは聞き取れるようになった。また、フィリピンからベトナムに来ていた先生のような人たちと話す機会があった。フィリピン人の一人は日本語教室に参加してくれたのだが、その人の質問に英語で答えるときはとても苦労した。その時も自分の英語の力のなさを改めて実感した。ベトナム人に楽しく日本語を学んでもらうという目標はベトナム人がどう思っているかはわからないが、自分たちなりに楽しく教えようと努力したつもりだ。言葉だけでなく、身振り手振りを使って教えることを心掛けた。日本語教室が終わってから「またね」などと声をかけてくれる人もいてうれしかった。

<プログラムに参加した感想>
 私は今まで海外に行ったことがなく、今回のプログラムで初の海外となるベトナムに行った。実際に参加して感じたことはたくさんあるが、まず感じたのは日本での生活はとても恵まれているということだ。水道の水を何も気にすることなく飲めるのはありがたいことだ。また、日本語を教えることはとても難しいと感じた。特に発音は日本語独特のものがあるのかなと感じた。「す」と「つ」の発音が同じようになってしまう人が多いと感じた。

<今回の経験による今後の展望>
 一度海外に行ったことで恐怖心が和らぎ、楽しかったので今後も海外に行ってみたいと思った。また、今回のプログラムで出会った人ともう一度再会したいと思う。さらに英語ができないことで海外での生活が不安になったので英語を勉強したいと思うようになった。

バッチャン村の陶器の画像
バッチャン村の陶器

ハノイセンターの画像
ハノイセンター

ルックさんの家で食事の画像
ルックさんの家で食事