派遣期間：平成30年3月2日～3月16日（15日間）

日本語教室での活動内容
　日本語のクラスの時間は9:30〜11:00、15:30〜17:00、18:30〜20:00の1日3回にわたって行われた。それぞれのクラスでは主に２種類に分かれ、ビギナークラスと会話クラスに分かれた。ビギナークラスでは、ひらがなからカタカナなどの書き順から、ローマ字を添えて発音の練習や、簡単な単語を教えた。
　一方、会話クラスではまず初めに自己紹介をし、現地の学生の日本語のレベルに合わせて授業毎の話題(文化や自分の夢など)に合わせてグループワークやマンツーマンで会話を中心に授業を進めた。この時には、スマートフォンのニュースアプリを使って日本でのニュースや時事ネタを教え、議論などもした。また、日本に来たことがある学生も多かったため、その時の写真を見せてもらいながら説明してもらった。

日本語教室以外での交流活動
　初日から帰国するまでベトナムの学生と一緒に行動した。日本語のクラスはもちろんのこと、食事も常に一緒にした。その際にはベトナムといえば有名なフォーのお店だけでなく、アヒルの肉や焼肉のお店などの色々なお店に連れてってもらった。食事を楽しんだ後は、コーヒーやジュースなどを飲みながら、ベトナムのボードゲームやUNOなどをして、とても盛り上がった。
　休日には、バスを使ってハノイの中心街やショッピングモールなどに連れていってもらった。そこではベトナムの人の暮らしぶりや様子が垣間見えてとても興味深かった。また、ハノイセンターと呼ばれるハノイの中心街でベトナムの伝統的な衣装を着て練り歩いたことは楽しく、とても良い経験になった。

参加目標への達成度と努力した内容
　今回の私の参加目標は、「積極的な交流」、「異文化理解」、「日本語を楽しく学んでもらう」であり、これらを意識して参加した。日本語を学んでいる現地の学生から話しかけてもらうことも多かったが、基本的には自分から話すように心がけた。また、日本語を学び始めたばかりの学生などとは、ジェスチャーや簡単な単語をつなげることでコミュニケーションを図り、交流を深めた。
　日本とベトナムではやはり文化や習慣が違うことがあったが、現地の風習に合わせた行動をした。また、夜遅くに出歩くことなどを避け、貴重品などは常に肌身離さず持ち歩き、犯罪などに巻き込まれないように気をつけて行動した。
　日本語のクラスで、滞在期間の後半の方では、ビギナークラスではある程度のひらがなの読み書きができる学生などが多かったので、日本語の歌を一緒に歌うなど、一方的な授業ではなくみんなが積極的に参加できるような授業にし、日本語を楽しく学んでもらおうとした。

プログラムに参加した感想
　今回初めて学生大使として、ベトナムへ行ったが、とても良い経験になった。基本的な行動範囲は大学の周辺だったが、ほとんどの時間を現地の学生と一緒に行動していたため、不自由なく快適に過ごせた。週末には公共交通機関を使ってハノイの中心街で買い物や伝統的な民族衣装を着て歩いたり、総勢30人ほどでのBBQを現地の学生が計画し、実行してくれるなど現地の学生のおかげで日本語のクラス以外の時間でも楽しむことができた。
　日本語の指導では、多い時には教室の座席がほとんど埋まっていたり、みんな真剣に聞いてくれ質問も多くしてくれた。日本語のクラスに来る人のほとんどが将来、日本に関わる仕事をするためや、日本で働きたいという考えの学生が多く、日本語を学ぼうという意欲がすごく伝わってきた。そして近々、日本に語学留学するベトナムの学生と日本で会う約束をしたので、彼らと再会できることがとても楽しみである。　

今回の経験による今後の展望
　今回初めて学生大使に参加したがとても良い経験になった。
　私自身、外国に行くのは初めてではないが、観光地ではなく、現地の住宅や学校などがたくさんある現地の人に近い生活圏で行動したため、現地の人々のリアルな生活を見ることができ、普通に旅行で来る時とは違ったものを感じられた。
　また、英語のスキルが高く、日本語を学びたい学生対して英語を使って日本語の文法などをうまく説明できなかったため、改めて英語の大切さを痛感したのと同時に、共通の言語を通した意思疎通の楽しさを知った。学部卒業後は大学院に進学する予定なので、今回の経験を生かし、英語のスキルのさらなる向上を意識していきたい。
　また今回、安全に出国、滞在、帰国までできたのは両親や山形大学の関係者の皆様、一緒に滞在した山形大学の学生、そして現地の学生のみなさんのおかげであるのでその感謝の気持ちをここに示したい。