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志子田修太 人文社会科学部人文社会化学科 1年

派遣期間:平成30年3月7日~3月21日(15日間)

 私は3月7日から3月21日までベトナム国家農業大学で日本語教室の先生として派遣された。日本語教室は主に、あいうえおから始まるビギナークラスと会話を中心に学んでいく会話クラスの2つに別れている。私自身、ベトナム国家農業大学への派遣は2回目だったから初日から授業に参加することができた。今回は派遣人数が多かったから午前、午後で人数を分けて、最も多い夜の授業には全員で参加した。ビギナークラスでは学んだひらがなを使って、簡単な単語や自己紹介を学んでいった。ビギナークラスとは言っても、生徒たちの日本語のレベルは全員同じではなく、教えたことのみ話したり、理解できる生徒もいれば、会話クラスにはまだ参加できないが、ある程度の日本語を知っている生徒がいたりとそのレベルは様々であった。だから授業の中の個人作業の時にその人のレベルに合った指導をする必要があった。しかしベトナム国家農業大学の生徒は自発的に私たちに質問を投げかけてきてくれるので、それに答えるというスタイルで授業を進めた。中には自ら日本語のテキストを購入して、授業と同時にそのテキストでも勉強している生徒もいた。会話クラスでは主に生徒の興味のあることや、日本での生活、またベトナムと日本の共通点や相違点について多くのことを話した。時には外に出て、散歩をしたり、スポーツをしながら会話をすることもあった。会話クラスは生徒のほうが先生より人数が少ないので真面目な話から、普通の大学生同士の様な雑談もすることができて、とても仲が深まった。

 日本語教室以外での交流活動はリンを中心にたくさんのことをして、とても楽しかった。私が派遣されたその初日には夏に行ったときにも交流のあった友達もたくさんいてパーティーを開いてくれた。久しぶりだったが、とても楽しい時間を過ごすことができた。最初の週末はハノイセンターへ行った。多くのお店が連なっているハノイの中心街で、そこでベトナムの民族衣装であるアオザイを着た。多くの外国人観光客から写真を求められた。アオザイは日本の着物や浴衣よりも着易く、動きやすかった。人生でアオザイを着る機会はなかなか無いから、貴重な経験になった。夏に来た時はゴミ捨て場であったところが整備されて運動場ができていたから、平日はそこでみんなでバスケットボールなどをして遊んだ。夜はカラオケにも行った。ベトナムの歌だけでなく、日本の歌も歌うことができた。またベトナム国民の聖地であるというホーチミンの墓にも行った。そこは私たちが思っていたよりも厳格な場所で、ワンピースなどの露出の多いものを着て行くことは禁止されていた。更に墓がある建物の内部に入ったら私語も禁止だった。外国人観光客も多くいたが、正装をしたベトナム人も多くいた。ベトナムにとってのホーチミンという人物の存在の大きさを実際に感じることができた。最後の週末には大学内で日本の祭りが開かれた。私はそこで日本から持ってきた浴衣を着た。そこでは日本の文化である手巻き寿司や、漫画などが紹介されていて、多くのベトナム人が日本の文化に触れてくれて、嬉しかった。テレビ局の取材も来ていてインタビューを受けた。後日、そのインタビューが放送された様子の動画が友達から送られてきて、なかなか無い経験が出来て、本当に今回も学生大使のプログラムに参加してよかったと感じた。

 私は今回のプログラムへの参加目標は前回の派遣でできなかったことを今回はできるようになることだった。前回はただ漠然と授業をしていて、生徒の疑問に上手く答えることができなかった。そして日本の文化も自分が思ったように紹介することができていなかった。しかし今回は日本語を学んでいく中で出てくるだろう疑問を予め、考えておいて予習した。そのおかげもあって今回は生徒が投げかけてきた疑問に答えることができたし、日本の文化も写真や開かれていた日本の祭りを通して、紹介することができた。ベトナム国家農業大学の生徒に日本をより深く知ってもらうことができた。

 今回の派遣でとても嬉しくて、学生大使をやっていて心から良かったとおもうことが1つあった。夏にビギナークラスで教えていて、日本に帰ってきてからも連絡を取り合っていた生徒が1人いた。日本語のテストの結果などを時々送ってくれていた。その生徒と今回の派遣の時に会ってみると、少しだけではあるが、会話することができていた。特に単語については多くの単語を日本語で言えるようになっていた。更には4月に日本に留学するための面接の練習を手伝ってほしいとお願いされた。それを聞いて本当に嬉しかった。日本で会う約束もした。五十音から教えた生徒が1年もたたないうちにそこまで勉強していてくれたのが、何よりも嬉しかった。嬉しい気持ちと同時に勉強への意識の高さを感じた。私は大学の4年間で英語と中国語を習得できれば良いと思っていたが、やろうと思えばもっと早く習得できると思った。私もその生徒を見習ってこの1年で英語と中国語を習得したいと思った。またリンを中心にしてたくさんのベトナム人と交流して前回よりも友達も増えた。最後の数日は授業もなく、日本人も少なかったが、それでも私たちが行きたいところに連れて行ってくれたり、食べたいものを食べさせてくれたりと本当にお世話になった。日本に留学する予定のある人や留学したいという人も多くいるので日本に来た時には彼らが日本でしたいことは全てやれるように出来ることは全てやりたいと思った。ベトナムの学生に日本がもっと身近に感じられるようになれればいいと感じた。

 今回の経験による今後の展望としては、まず3年生になる前に今専攻している英語、中国語を習得して、留学かそれを将来の自分の仕事に生かせるようにしたい。今回の経験を忘れることなく、これからも続いていく大学生活を自分の将来のために有意義なものにしたい。

アオザイの画像
アオザイ

お祭り①の画像
お祭り①

お祭り②の画像
お祭り②

お祭り③の画像
お祭り③