ホーム > 国際交流・留学 > 学生大使派遣プログラムについて > 令和5年度学生大使派遣プログラム > H29延辺大学 > 加藤由季乃

加藤由季乃 人文社会科学部人文社会科学科 1年

派遣期間:平成30年2月26日~3月11日(14日間)

日本語教室での活動内容
1週目は主に日本語の授業の見学や手伝いをした。一日に2~3回程度授業があった。授業の手伝いとしては、会話の授業で学生に混ざって一緒に会話をしたり、グループワークのサポートを行ったりした。2週目は授業の手伝いの他に自分で授業を行った。2年生と1年生に向けて、日本や山形の紹介、日本の学生の紹介、マナーや礼儀についての紹介をスライドを使って行った。1年生は大学に入学してから半年日本語を学んだ学生たちだったが、日本語はゆっくり話せばある程度理解できるレベルだったため、質問を混ぜながら全て日本語で授業した。また、紹介のほかにゲームをして楽しく日本語を使って学べるようにした。2年生はこれから日本の大学に留学する学生がいるクラスだったため、紹介に加えて日本の礼儀やお金事情、アルバイトについても紹介した。延辺大学本部の他に琿春にある新しいキャンパスで日本語を学ぶ1年生にも授業をした。そこの学生は本部の学生より日本語がわからない人が多かったため、よりゆっくり話しゲームの難易度を落として日本語を楽しく使えるように心掛けた。

日本語教室以外での交流活動
お昼ご飯や夜ご飯は学生を誘って様々なところに連れて行ってもらった。Wechatで連絡を取り合いながらいろいろな人とご飯に行くことができた。授業では聞けないような話もでき、より仲を深めることができた。また、日本語を習う中国人学生の他に日本から留学している学生とも会うことができ、どんな勉強をしているのかなど面白い話を聞くことができた。休日は市内のショッピングセンターに連れて行ってもらったり、北朝鮮の国境が見れる場所に行ったりした。同年代の子が普段どんなことをしているのか感じることができ、それが日本人とほとんど変わらないこともわかった。国境では最近写真撮影が禁止され写真を撮ることはできなかったが、銃を持った兵隊さんがいるのを見て、日本では感じることのできない緊張感を味わうことができた。市場にも連れて行ってもらい、野菜、肉、魚、香辛料、菓子、日用品が同じ場所で売られている光景を目の当たりにした。豚の頭が転がっていたり、犬肉が売られていたりしたのがとても印象に残った。博物館にも行き、歴史的な道具などを見ることができた。3月2日は中国の元宵節にあたり、そこで食べられる団子のスープのようなものを学生からもらった。その日は夜に街のあらゆるところで花火が上がっていて日本では絶対ないものを見ることができた。中国ならではの行事を体験できたのはいい経験になった。

参加目標への達成度と努力した内容
私の参加目標は「自分が話すだけでない学生が参加できる授業をする」と、「日本や山形を紹介する」の2つだった。1つ目に関しては、回数を重ねるごとにうまくできるようになったと思う。はじめの2年生の授業ではスライドを使って学生に質問をしながらやっていたが、うまく発言してもらうことができず、自分が話すだけのことが多くなってしまった。また、風邪をひいてしまい準備が万全の状態でなかったのもあまりうまくいかなかったことの要因の1つだと思う。1年生に行った授業では、どうしたらもっと自分が話すだけではない授業ができるのかを考え改善しながらできた。学生に多く発言してもらえたし、ゲームを混ぜ参加してもらうことができた。2つ目に関しては、しっかり伝えることができたと思う。日本のことや最近日本ではやっているものなど、おおまかにではあるが教えることができた。山形についても芋煮会や花笠、山形大学のことを紹介することができた。また、日本語を勉強する学生が発行している桜新聞という新聞に記事を投稿させていただき、そこでも山形について紹介できた。

プログラムに参加した感想
初めて海外に行くので学校のプログラムで補助が出るというのに魅かれて今回参加した。飛行機に乗るのも海外に行くのも初めてで、しかも1人でというのは本当に不安しかなかったが、現地に到着してからは時間が過ぎるのがあっという間だった。日本語を勉強している学生は大体の人が会話がほとんど成り立つレベルで、もっと話せない人が多くいると思っていたので驚いた。自己紹介の時に将来なにをしたいのか聞いたとき、先生や通訳、翻訳者になりたいなど、目標がしっかり定まっている人も多く、自分にとってとても刺激になった。2年生にはこれから留学をするという人、1年生には留学できる制度が整っているから延辺大学を選んだという人もいて、意識の高さにただただ驚かされた。また、他の国の人とたくさん話すような機会が今までなかったので、中国のことや日本のことをたくさん話すことができてとても楽しかった。日本とは違う中国の文化も肌で感じることができた。大学にいた日本人の先生に教科書やニュースではわからないような中国、朝鮮の話も多く聞くことができ、聞くだけでなく自分で見ることが大事だと改めて思った。

今回の経験による今後の展望
日本語や日本について現地の学生に教えることができたが、それだけでなく勉強になること、刺激を受けたことが多くあった。1番強く思うのは、様々な国に行って自分で見て感じて話してみたいということだ。中国だけでなく他の国でもそれぞれの文化を感じてみたい。また、延吉は朝鮮族の人が多く、学生にも中国語と朝鮮語が話せる人が多くいた。それに加えて英語や日本語を勉強していてすごいと思った。言語を習得するのは本当に難しいが、自分でも英語や韓国語など別の言語の勉強をしたい。

1年生のクラスでの写真の画像
1年生のクラスでの写真

延吉の市場の写真の画像
延吉の市場の写真

元宵節の花火の写真の画像
元宵節の花火の写真

博物館での写真の画像
博物館での写真