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佐々木里穂 人文社会科学部 経済・マネジメントコース 2年

派遣期間:平成30年8月20日~8月29日

〇日本語教室での活動内容
 ベトナムでの日本語教室は、1日3回、午前・午後・夜に開催された。私は日によって午前と夜の教室、または午後と夜の教室に出席した。日本語教室にはビギナークラス・会話クラスが存在した。
 ビギナークラスの生徒は、まだ日本語を勉強し始めたばかりで、日本語を聞き取ったり、話したりすることができないので、平仮名やカタカナ、数字、自己紹介の仕方、簡単な単語を教えた。まず、黒板に平仮名やカタカナを書いて生徒たちと一緒に発音し、次に生徒たちだけで発音させた。さらに黒板に書いた文字を使った簡単な単語を紹介し、意味も教えた。この際に工夫したことは、大きな声ではっきりとゆっくりと発音すること、生徒たちが発音しにくい言葉を重点的に繰り返し発音させたことだ。また、みんながついてきているかを確認しながらゆっくり授業を行うこと、単語の例を挙げてなるべく実践的に行うことを心掛けた。会話クラスの生徒は、少しだけ日本語が話せる生徒から単語の意味や漢字を理解できる生徒まで様々であった。ここでは、まず自己紹介から始め、次に話のテーマを決めてそのことについて発表し合ったり、質問し合ったりした。テーマとしては、将来の夢や趣味、日本で何をしたいか、今までで辛かったことや幸せだったこと、好きな食べ物や音楽などを取り上げた。また、季節ごとに行われるイベントについて、日本とベトナムの類似点や相違点を話し合い、理解を深めた。この際に工夫したことは、話を深く理解するために、なるべく話を掘り下げて質問することである。また、生徒全員を巻き込めるようにみんなに話を振るように心掛けた。様々なことを話し合っている際に、文法や単語の意味で気になった点をその都度指摘するようにした。さらに、生徒たちが日本語教室に積極的に参加しようと思えるようにゲームを取り入れた。しりとり、伝言ゲーム、何の絵を描いたか当てるゲーム、ある文字数の単語をいくつ書けるかを対決するゲームなどを行った。どのゲームも生徒たちは積極的に取り組んでいてとても盛り上がった。

 〇日本語教室以外での交流活動
 私たちをお世話してくれる現地の学生や日本語教室で仲良くなった生徒たちとご飯を食べに行ったり、カフェでゲームやカラオケをしたりした。現地の食事は、あまり口に合わなかったが、カエルやアヒルなど日本では食べたことのない食べ物を食べることができ、抵抗もあったがとても貴重な体験だった。カフェでトランプやジェンガをして遊んだ際、日本とベトナムでゲームが共通していることに驚いた。カラオケでは、ベトナムの曲を聴いたり、日本の曲を一緒に歌ったりした。また、イオンやハノイセンターに連れて行ってもらったり、アオザイを着て写真撮影会も行った。さらに、バイクに乗せてもらい学校まで送ってもらうという日本ではあり得ない経験ができた。様々な活動や会話を通じて、文化の違いに触れることができ、楽しくもあり驚きも多い濃い時間だった。

 〇参加目標への達成度と努力した内容
 私はこのプログラムを通じて、視野を広げ、様々な価値観を理解することを目標にしていた。私がこのプログラムに参加する上で努力したことは、学生たちと積極的に関わり様々な話をすることで、仲良くなること、また、学生たちの考え方を理解することだ。現地の学生との交流やベトナムでの生活を通して、日本の生活様式や文化が当たり前ではないことに気付かされた。また、日本とベトナムの類似点や相違点、現地の学生たちの日々の生活を知り、色々な考え方に触れ、自分なりに考えることができた。
 
〇プログラムに参加した感想
 私はなにか新しいことに挑戦したいという気持ちで、このプログラムに参加することを決めた。海外に行ったことがなかった私は、ベトナムでの生活を経験して、衣食住や生活環境などあらゆる面で衝撃を受け、言葉が通じないことの不便さやコミュニケーションの大切さを改めて感じた。日本で当たり前であったことが異国では当たり前でなかったことに初めて気づいた。それと同時に、日本の素晴らしさに気づき、日本人であることに誇りが持てるようになった。また、日本語を教えるということ、先生という立場を初めて経験し、教えることの難しさを学んだ。今までは授業を受ける側だったので、受ける側の苦労しか知らなかったが、教える側の苦労や意図を知れた良い機会だった。さらに、ベトナム人の友達ができ文化交流できたことは、私にとってとても良い財産となった。このプログラムは決して楽ではなく大変なこともたくさんあったが、お金では買えない貴重な経験ができた。参加したおかげで、視野が広がり世界が広がったので、参加して良かったと心から思う。

 〇今回の経験による今後の展望
 今回の経験を通して、私は自分に自信がついた。新たなことに挑戦することは、改めて大事なことであり、自分を成長させてくれることだと思った。また、もっと自分が知らない世界を知り、視野を広げたいとも感じた。そのために、残りの大学生活、海外に行くことに限らず勉強やアルバイト、旅行など多くのことに挑戦していきたいと思う。さらに、同じことを同じように繰り返すのではなく、違った見方や考え方をしていき、物事を柔軟にとらえることができ、色々な考えを認められる人になりたいと思う。