ホーム > 国際交流・留学 > 学生大使派遣プログラムについて > H30ベトナム国家農業大学 > 高橋あゆみ

高橋あゆみ 人文社会科学部 人文社会科学科 1年

1. 派遣先大学;ベトナム国家農業大学 期間;3月1日~3月14日

2. 日本語教室での活動内容
 日本語教室は一日に三回開かれ、読み書きのクラスと会話のクラスに分かれており、読み書きのクラスではひらがなとカタカナを最初に教えた。具体的には、黒板で一文字ずつ書き順と発音を確認した後に実際にノートに書いてもらい、次に単語を例に出して(「か」なら「からす」など)意味と読み方を教えた。途中でホワイトボードに単語を書いて発音を確認して復習をした。ひらがなとカタカナが一通り終わったら、自己紹介や食事、買い物などテーマを決めて簡単な会話のフレーズを教えた。英語が全く分からない生徒が何人かいたので英語が分かる子とペアを組ませて授業をした。また、会話クラスの生徒がサポートしてくれることもあり日本語をベトナム語に訳してくれたのでスムーズに授業ができた。
 会話クラスでは日本語で自己紹介をしたり、折り紙を折ったり、ウノやかるたなどのゲームをした。日によって授業に来る生徒や人数が変わるので会話が盛り上がるときもあれば、何を話せば良いか迷うこともあり、会話クラスはあまり得意ではなかった。地元の紹介や日本の伝統文化、アニメなどをよく調べて説明できるようにしておくべきだったと感じた。

3. 日本語教室外での交流活動
 平日の食事や週末は現地の学生に色々な場所に連れて行ってもらい、チャンアンのボートクルーズやバイディン寺、ハノイセンターなどの観光地に行った。ボートクルーズではお婆さんが二時間半もずっとボートを漕いでいて驚いた。みんなでアオザイを着て写真を撮り、ハノイで有名なソイやエッグコーヒーを食べた。平日は大学周辺の屋台やカフェに行き、本場のフォーも食べることができた。いつも一緒にいて案内してくれるチャンさんの誕生日会を開いたときはみんなでカラオケに行った。
 また、会話クラスで私が高校生の頃ギター部で活動していたことを話したら、話を聞いていてくれた生徒(ニャットさん)が楽器屋さんに連れて行ってくれて嬉しかった。楽器屋さんの先生と私の誕生日がたまたま同じだったのでバースデーソングの曲を教えてくれた。最終日は一緒に朝ご飯を食べよう、と誘ってくれてベトナムのおかゆとアイスをご馳走してもらった。そのときにニャットさんが去年日本にインターンに来た時の話や東京観光をした話を聞いた。最後に手紙をもらって日本で会いましょうと言ってくれてとても嬉しかった。

4. 参加目標の達成度と努力した内容
 参加目標は現地の生徒と積極的にコミュニケーションを取ることだった。初めは授業中に生徒に質問をすることにも緊張したが、何て読む?と聞いて回ると一生懸命に質問に答えてくれたり生徒の方から質問をしてくれたりした。授業でしか会う機会がないのに私の名前を覚えて呼んでくれる子もいて嬉しかった。
 会話クラスの人と話すときはゆっくり簡単に話せばずっと日本語で会話ができた。私がバイクに乗ってみたいとお願いしたら沢山バイクに乗せてくれて、行きたいところや買いたいものを伝えればお店に連れて行ってくれた。現地の人が理解できるレベルの日本語を使うことや現地の人が話す日本語を聞き取るのは大変だったが、会話ができて楽しかった。今振り返るとあの話のときにこんなことを教えてあげれば良かったと思うことが沢山あり、もっと会話を広げられたなと感じる。相手の話を聞いて会話を膨らませられるように日本文化をより理解しなければいけないと感じた。

5. プロブラムに参加した感想
 二週間も海外で生活をするには初めてでベトナムに行く前はとても不安だった。実際に生活を送って日本で当たり前のことがベトナムでは出来ないことがショックだった。例えば、道路はバイクが沢山走っていて安全に渡ることが難しいし、トイレットペーパーはトイレに流せなかった。水道水は飲めないし、箸やスプーンを使うときは必ず除菌シートで拭かなければいけなかった。ベトナムに来て日本での生活がどれだけ楽だったかを思い知らされた。一週間位経つと少しずつ現地での生活にも慣れ、ベトナムの雑多な感じの生活も良いなと思えた。また、ベトナムに行く前は外国人に対して警戒心があったが、学生大使で知り合ったベトナム人はみんな本当に優しくて良い人達だった。

6. 今回の経験による今後の展望
 今回のプログラムを通して心残りは日本の魅力について伝えきれなかったことだ。毎日一緒に行動してくれたベトナム人は今年から日本語学校に通う人や日本にきて働く予定がある人が多くいた。留学先は九州が多く、中には日本語学校を卒業した後山大の大学院に行きたいと言っていた人もいた。山形や地元である仙台の観光地や有名な食べ物やお祭りを紹介したガイドブックなどを作ってあげれば日本についてより興味を持ってもらえたし、日本に来た時に一緒に行こうと提案出来たと思う。
 そして今回の経験から色々な国に行ってみたいという気持ちがさらに高まった。アジア圏に興味があるので学生大使を利用してインドネシアや中国に行きたい。反省を生かし、自分なりに工夫して日本の魅力を伝えたい。

読み書きの授業の画像
読み書きの授業

喫茶店にての画像
喫茶店にて

大学の広場での集合写真の画像
大学の広場での集合写真