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相澤みなみ 人文社会科学部 人文社会科学科 2年

派遣先大学:ベトナム国家農業大学
派遣期間:2023/02/21~2023/03/07

1 日本語教室での活動内容
 はじめに、持ってきたホワイトボードとペンを使い、ひらがな五十音の復習を行いました。ひらがなの読み方、書き方はすでに学習しているようだったため、ひとつひとつのひらがなから始まる単語を一緒に考え、ひらがなと単語の学習を同時に行いました。また、日本語学習上級者にはテキストを用いて、日本語、漢字の問題の採点や解説をしたり、助詞の使い方を教えたりしました。私が思っていた以上に現地の学生の日本語レベルが高く、驚かされる毎日でした。
 日数を重ね、徐々に日本語の学習とともに日本の文化を知ってもらえるような取り組みを始めました。1つ目は、折り紙体験です。日本語でゆっくり説明しながらツルやハートを一緒に折りました。少し難しかったですが、みんな集中してきれいに折ることができました。2つ目は、カルタ大会です。学生大使が持ってきた様々なカルタを使い、ひらがなや簡単な単語を学習しました。想像していた以上の盛り上がりを見せ、日本人よりも現地の学生の方が枚数を勝ち取っていました。2週間の日本語教室が終わる頃には、生徒の1人に「教え方がわかりやすい」と褒めてもらい、とても嬉しかったです。

2 日本語教室以外での交流活動
 到着してからすぐに、仲良くなるためにみんなでUNOをしました。現地のルールは日本と少し違っていて、その違いを楽しみながら日本語の歌も歌いつつ楽しい時間を過ごしました。
 ひなたクラブのメンバーが大学周辺のおいしいベトナム料理のお店をたくさん紹介してくれたおかげで、食にストレスを感じることはなく、むしろ毎日食事の時間を楽しみにしていました。出てくる料理に対してひなたクラブのみんなに質問をしているうちに、たくさん話せるようになっていました。
 平日の空いている時間は、大学やその周辺を案内してもらいました。そのほかにも、ひなたクラブのメンバーがバイクやタクシー、バスで少し大学から離れた場所に案内してくれました。ショッピングモールでは日本の製品を多く目にし、懐かしい気持ちになりました。また、OCEAN PARKという人工の海を見に行き、たくさん写真も撮りました。さらに、ベトナムの民族衣装であるアオザイを着ることができました。ベトナムの文化に触れることができてとても嬉しかったため、ベトナムのみんなが日本に来たときは是非日本の着物を着てみてほしいです。
 休日には、ハノイの中心地や観光地に連れて行ってもらいました。お土産屋がたくさん並ぶ中で、私はプロパガンダ雑貨に惹かれました。これは、インドシナ戦争やベトナム戦争下で描かれた風刺画をグッズにしたものです。ベトナムの歴史を学ぶという点でも見つけることができて良かったです。ほかにも、ホアロー刑務所や陶芸が有名なバッチャン村、ホー・チ・ミンが眠るホーチミン廟、たくさんの屋台が並ぶ旧市街のナイトマーケットなどたくさんの場所に連れて行ってもらいました。
 ベトナムの食べ物や文化、観光地を紹介してくれたお礼として、お好み焼きパーティを開きました。多くのひなたクラブのメンバーが来てくれて、美味しいと言いながら完食してくれて嬉しかったです。
 後半は、大学の英語の授業に参加しました。現地の学生はとてもフレンドリーで、楽しみながら話すことができました。なかなか英語が伝わらないときも、ひなたクラブのメンバーがベトナム語で通訳をしてくれたことで、思っていることを伝えることができました。

3 参加目標への達成度と努力した内容
 私がこのプログラムに参加するにあたり目標としていた、現地学生との積極的な交流、文化の交換はとてもよく達成できたと思っています。最初は、参加した日本人同士で固まってしまう場面があり、なかなか環境に慣れない場面もありました。しかし、せっかくベトナムに2週間も滞在できるならば、自分のやりたいことを伝えて一緒に叶えてもらおうと思いました。道を歩いているときやどこかに連れて行ってもらったときに、自分が見つけて気になったものについてとことん質問しました。みんなはとても親切であるため、知っている日本語や英語、翻訳機を駆使して答えてくれました。そのコミュニケーションによって、より現地の方と仲良くなることができたと思います。また、日本語教室を通して、日本語以外の日本文化を伝えることができ、さらにお好み焼きパーティを開いたことで日本食文化を伝えることもできました。現地学生と話していく中で、ベトナムまたはハノイの特産品や有名なお土産、民族衣装、宗教の話などさまざまな面の文化交換をする場面がたくさんありました。ただ観光するだけでは得ることができない情報や知識を、現地人とのコミュニケーションを通じて得ることができたと思っています。

4 プログラムに参加した感想
 現地に到着するまでは不安でいっぱいでした。しかし、出迎えてくれたひなたクラブのみんなや一緒に行った日本人メンバーの存在が私を励ましてくれたため、その不安はすぐなくなりプログラムが始まることへの期待に変わりました。事前研修では英語があまり伝わらないと聞いていたため、どうやって話そうかと悩んでいましたが、現地学生の日本語レベルが高かったこともあり、たくさんコミュニケーションを取ることができて嬉しかったです。また、現地学生が日本語を熱心に学んでいる様子を目の当たりにし、日本語が母国語である自分は大変誇らしく思いました。その日本語学習に少しでも携わり、貢献することができたことに感謝しています。このプログラムに参加したことで、旅行・観光だけでは決して得ることができなかった経験をすることができました。

5 今回の経験を踏まえた今後の展望
 今まで日本を出ることに興味や関心がありませんでした。しかし、今回の経験からもっと日本の外へ出て、日本にいるままでは気付けないものにたくさん出会いたいと思いました。ただの旅行では得られない現地の方との濃いコミュニケーションは、自分の中の意識や価値観を良い方向に変える良い経験になったと思っています。今後は、行ったことのある国だけでなく、行ったことのない国へも向かい、ボランティア活動などを通じて現地の方と触れ合う活動をしていきたいと思います。

アオザイ体験の画像
アオザイ体験

カルタ大会の画像
カルタ大会

現地学生と英語授業の画像
現地学生と英語授業

みんなで折り紙の画像
みんなで折り紙