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長谷川新菜 地域教育文化学部 児童教育コース 1年

派遣先大学:ラトビア大学
派遣期間:2019年2月25日-3月14日

・日本語教室での活動内容

主に平日に授業を行いました。生徒の日本語習熟度別に、初級・中級・上級の3クラスにわけました。

初級クラスは月曜と火曜と金曜の17:00-18:30の週三回

中級クラスは火曜と水曜と木曜の19:00-20:30の週三回上級クラスは水曜と木曜の16:30-18:00の週二回

それぞれ1コマ90分で授業をしていました。ラトビア大学の日本語履修者はもちろんのこと、仕事終わりの会社員や放課後帰りの高校生、幼児、趣味として日本語を学んでいるんだという人まで、日本語教室に来てくださった方の年齢層は幅広く、それぞれの日本語のレベル・学びたい内容は多種多様でした。そのため、授業の形式としては一斉授業ではなく、生徒一人につき学生大使が一人ないし二人が個別に教えるスタイルでした。ただ、日本語教室に来る受講生は毎回定まっているわけでなく、受講生の人数把握は当日になってみないと分からず、想定よりも生徒が多い時には教師側の人数が足りなかったり、逆に想定よりも生徒が少ない日には日本人が余ったりした時もありました。それぞれのクラスの指導内容として、初級クラスはまず、ひらがなのプリントを使って一緒にひらがなを発音したり書き順を教えるところから始めました。初級クラスの人の中には、ひらがなやカタカナは見たこと・学んだことがあり、会話や文法をしたいと希望する人もいました。そのような人には自己紹介文をまずは英語で書いてもらい、その後にひらがなやカタカナで書いてもらいました。中級クラスでは、本当にそれぞれの日本語レベルが違い、日本語学習に関 して同じスタートラインではないため授業準備では苦労しました。漢字をひたすらやりたい人には漢字がたくさんあるプリントを使ってみたり、動詞の活用形をプリントを通して学んだり、中級クラス全体でラトビアの文化をそれぞれ自分の言葉で日本語で書いて、みんなの前で発表して もらうといったようなこともしました。上級クラスでは、日本語をある程度習っている人や先日日本での留学から帰ってきて日本語がネイティブなみに堪能な人もいてクラスとしても日本語のレベルは非常に高かったため、日本の新聞記事を一緒に読んで、分からない漢字や言い回しがあったら教えていました。また日本語のスピーキング能力を高めたいという人とは話しやすくかつ共 通のテーマについて楽しみながら会話をしていました。

・日本語教室以外での交流活動

日本語教室に来てくれて授業を担当した同年代の子と仲良くなり、授業終わりに近くの寿司屋ピザ屋、ハンバーガー屋に行ってみたり休日にはショッピングを一緒にしました。また、その子の運転でリガ市とは離れた町にある彼女のおばあちゃん家に一緒に行かせてもらい、沢山の次から次へと出てくるご馳走のおもてなしを受けた時はホームスティのような感じで、シャイと言われるラトビア人の心のあたたかさにふれることができ、私にとっても貴重な経験となりました。一緒に休日を満喫した後も私たち日本人のことをバス停まで見送ってくれたり、私たちを最後の最後まで気にかけてくれて、彼女らのホスピタリティ精神は本当に今も感謝しきれません。

また、私は学生大使渡航前から面識があったラトビア大学からの留学生だった人たちと現地のリガで再会することができました。慣れないラトビアの地で生活をしている私を「大丈夫?何かあったら言ってね」と心配してくださり、休日にはラトビアの旧市街を案内してくれたり、私の代わりにお店の人に話してくれたり、私が欲しいものをただ一緒に買いに付き合ってくれたりとこちらも現地の人の優しさにふれることができ、現地での貴重な思い出となりました。また、留学生の一人が私ともう一人の日本人とともに彼女の家に招待してくださり、留学生二人と日本人二人の計四人でまるで幼少期に戻ったようにトランプをしたり、ラトビアの伝統的な飲み物「ケフィル」というものを飲んでみたり、彼女のお母さんがつくる美味しい手料理を味わったりすることができ、日本語教室以外での交流活動は充実したものとなりました。滞在したホステルでは、沢山の国と地域からのラトビア大学の留学生と知り合うことができました。私はシングルルームに住んでいたので、留学生とルームシェアすることはなかったのですが、現地にいる日本人留学生と仲良くなりその方の友達とも一緒にパーティーに行ったり、食事に出かけたりすることができました。 

・参加目標の達成度と努力した内容

私は、渡航前に日本語教室での活動についての目標を大きく分けて、楽しみながら日本語を学んでもらえる工夫をする。日本文化を自分なりに伝える。より効果的に授業を進められるように日々の授業を改善させていく。の3つを設定しました。結果として、目標は全て達成できたと思います。具体的な努力した内容としては、楽しみながらラトビアの人たちに日本語を学んでもらうため、質問しづらさや堅苦しさを生徒に感じさせないように明るく自分も楽しむ勢いで授業作りをしていましたし、授業内容には無いテーマでも会話をすることで生徒との距離を縮められるように努力しました。日本文化を自分なりに伝えるという目標を達成するために、自分がいいと思った日本からのおみやげで、今日本で流行のものやことを伝えられたと思います。

また、私は日本語教室の初回から授業に携わっていたので、その日その日の授業の反省点やうまくいったところなどを次の授業で改善・反映させることができました。

・プログラムに参加した感想、今回の経験による今後の展望

実は前期にも何度か学生大使プログラムの説明会に行っていたのですが、なかなか勇気が出ず夏は行かずじまいでした。しかし夏にラトビアに行った友達の感想を聞くと本当に楽しそうで、私も初のヨーロッパ圏に行ってみたい!プチ留学してみたい!という気持ちが高まり、後期に参加しました。実際行ってみると、ラトビアには全然雪がなかったり、物価が日本よりも安かったり、カジノがすごくいっぱいあったり、公衆トイレが有料だったりと説明会やネットを通しては知らなかったことに気づくことができて、まさに百聞は一見にしかずといったような感じでした。一年前、センター試験を受けていた自分はラトビアという国さえも失礼ながら全然知っていなかったと思いますし、まさか自分が一人で飛行機をフィンランドで乗り継いでラトビアに滞在するなど考えもしていなかったでしょう。だからこそ、大学の長期春休みを利用して知らないラトビアという国に行けたことはすごく自分の思い出になりましたし、そこでの友達も作ることができて本当に良かったです。今回の経験を生かして私はもっともっと色々な国に行って自分の見識を深めた いと思いました。

現地スーパー「rimi」の美味しいパンの画像
現地スーパー「rimi」の美味しいパン

友達のお祖母さんの家でいただいたラトビアの伝統的なごちそうの画像
友達のお祖母さんの家でいただいたラトビアの伝統的なごちそう