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岡田康平 農学部食料生命環境科2年

派遣先期間:3月3日~3月21日(18日間)

<日本語教室での活動内容>
 日本語教室では生徒をレベルごとに分け、平仮名、カタカナ、漢字、会話などにより日本語を教えた。各自が用意した教材を使用した。また、日常会話が出来るレベルの生徒とは日本の社会問題などの議題を上げ、意見交換や質疑応答をした。

 <日本語教室以外での交流活動>
 土曜日に現地に滞在している日本人の先生による授業があり、それに参加した。生徒の中でも日本語が上手な人達は毎日ゲストハウスに来てくれて、談笑や食事をした。他にはタクシーやバイクの後ろに乗り、海や世界遺産のボロブドゥールに行った。全員、日本語が上手で日常会話程度ならほぼ完璧なのでとても楽に過ごすことが出来た。

<参加目標の達成度と努力した内容>
 今回、このプログラムに参加し異文化への理解を深めることと、英語でのコミュニケーション能力の向上を目標にしました。前者に関しては前回もこのプログラムに参加し、先入観を持ってしまうと異文化を理解することが困難になってしまうことが分かっていたので、疑問に思ったことを現地の人に聞くことで理解が深まったと思います。特に質問して驚いたのは現地の人が食事中にげっぷをしたとき、周りの人が平然としていのを不思議に思い、質問したところ食事中にげっぷをすることは別に失礼ではないということです。この行為には満足したという意味があるらしく、直接聞かないと知ることはない事だったので知ることが出来て良かったと思います。
 後者の英語でのコミュニケーション能力の向上は、日本語の授業を英語ですることがあったので、概ね達成できたとは思います。ただ、インドネシアで使われている英語はイギリス英語であり、発音も微妙にネイティブとは違ったので聞き取ることが難しく苦労しました。そのためジェスチャーや辞書の使用頻度が増えてしまったので根本的な英語力の向上を目指したいと思いました。

<プログラムに参加した感想>
 私は今回のプログラム参加に当たって不安なことが一つありました。それは私が左利きだということです。左手はイスラム教では不浄の手なので自分がインドネシア人に受け入れてもらえるか疑問に感じていました。授業の時にそのことに関して聞いてみたが珍しいが、気にしないと言ってもらったので、外国人に対して寛容だと感じました。
 今までインドネシアがどういう国か知らなかったので、今回のプログラムに参加したことは、とてもいい経験になりました。特に実際にインドネシア人を通してイスラム教に触れることが出来たことが良かったと思います。礼拝は1日5回、体を清めた後、決まった時間に行うのは大変なことだと思っていましたが、普段の礼拝には絶対に参加しなくてはならないというわけではなく、その人次第という考え方にインドネシア人の自由さを感じました。しかし、金曜日の正午に行われる礼拝には男性は絶対に参加しなくてはならないらしく、普段はとてもルーズなインドネシア人が30分前行動をしていたことから、この礼拝の重要性が伝わってきました。また、実際にモスクで礼拝を見学して、その場にいる人の真剣さと緊張感から神様への信仰心、忠誠心の様なものを感じ、圧倒されました。これを暑い中、毎日行っていることを考えると日本より宗教が身近なものになっていることを理解出来るが、同時に信仰心が薄い日本時には同じことは出来ないと感じました。
 インドネシア料理はほぼ全てが辛く、最初の方はとても苦労しました。日本人とインドネシア人の辛さに対する感じ方には大きく差があり、インドネシア人の辛くないは全く信用できず、何回かお腹の中がとても熱くなりました。日本人からしたら辛くなければ美味しい料理が多いのに、インドネシア人は辛いほど美味しいという独特の考え方を持っているのか、辛いソースを料理に沢山かけ平然と食べていたので少し引きました。それなのに普通のお茶やコーヒーには必ず砂糖が入っているのがとても不思議でした。また、誰かが日本から持ってきていた緑茶にも砂糖を入れていたので驚きました。日本人とインドネシア人の味覚には大きな隔たりがあり、この様な実際に現地の人と会話、生活してみないと分からないことを経験できたので、このプログラムに参加した意義があったと思います。

<今回の経験による今後の展望> 
 授業で日本の問題について色々教えて下さいと言われ、インドネシア人と意見交換したときに日本人は保守的であり、外国人の宗教や行動などに対して寛容でないことを考えるようになりました。
 げっぷの話に関しても、知っていてもそれ以降するたびに少し気になりました。まして、知らなかったら不快な気持ちになることは間違いないと思います。日本でたまに問題になっている外国人のマナーに関して、自国で当たり前のようにやっていることをそのままやっているだけということを実感することが出来ました。

 無知であるのは怖い