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濱田文花 工学部 応用生命システム工学科 3年

派遣期間:平成28年9月1日~13日(13日間)

日本語教室での指導内容
 ビギナーズクラスでは,学生の持っている教材から個人個人興味のあるところ,疑問があって学びたいところを選んでもらい,それについて文法を説明したり,スピーキングを熱心に取り組みたい学生には実際にそれを使って文を作り話してみるということを特に多く取り入れたりして学習させました.アドバンストのクラスでは,スピーキングを熱心にしながら,日本のことわざや漢字を使ってクイズをした後各自で作文してもらったり,こちらで作った作文の間違い探しをしてもらったりして学習させました。

日本語教室以外での現地での交流活動
 現地の学生に,お昼ご飯には学校の数々の食堂に日替わりで連れて行ってもらったり近くのミアヤム屋さんに連れて行ってもらったりしました.放課後には,私達の行きたいと言ったところにバイクでいつでもだれでも本当に気さくに連れて行ってくれましたし,タクシーやバイクでご飯を食べに出かけたり,計画を立てレンタカーで湖やボルブドゥールへ行ったりしました.カラオケにも行きました.そうしたごはんなどの外出からはだいたい遅くても9時頃には私たちの滞在するゲストハウスに皆で帰り,その後はそこで団らんすることが毎日でした.いつもどこかへ行こうとジョグジャの色んな楽しいところへ連れ出してくれるのはもちろん,バイクやレンタカーなどの交通手段の手配までも積極的にしてもらえたのがとてもありがたかったです.特に印象的だったのが最後の週末に一緒に見に行った犠牲祭です.私達日本人学生とは異宗教の祭典でしたが,命の感じ方,扱い方の違いやまた逆に共通したものを確かに感じることができましたし,祭りに来ていた皆,特に子供が,本当に壁が一切なく吸いつくように懐いて遊びにきてくれたのは,最後に本当に現地の人との垣根ない温かい交流を感じることが出来ました.旅行で来ていたら恐らく体験できないような貴重なことに思えてとても嬉しかったです.

プログラムに参加した感想
 
プログラムに参加させて頂けて本当に良かったです.こんなにも毎日を満喫しきった2週間になるとは思いませんでした.そして,私は今でも連絡を取りたいときに必ず答えてくれる,心からそれぞれの行動を支え応援できる友達を沢山もてていることがとても幸せです.海外の彼らとの交流は,私に知らない世界を紹介してくれて,本当に知見や考えを広げてくれます.インドネシアに個人で旅行に行ってもあんなに現地の人とリアルな生活は楽しめなかったでしょうし,今もこんなにも続くような関係をもつことはなかったと思います.この経験を構築してくれた日本やインドネシアで関わった全ての人,そして私の両親に感謝しています.

自分の目標の達成度や努力した経緯など
 私が本プログラムで掲げた目標は,日本に住み仏教を信仰する私には情報の入ってきづらいカルチャーの全てにおいて感じ得る文化の異なりを微細にキャッチし,それに面白味を見出して楽しむこと,その経験より高度な客観性を習得することでした.国民がほぼイスラム教信仰者である社会において,人々の服装,食事,行動は日本人とはとても異なるところが多くありました.学校の授業時間もお祈りを中心に考えられたものとなっており,学生たちは私達と楽しく話している時でさえも時間になったら様子を見てお祈りをしにいきました.日本では目に見えた宗教信仰は一般に多くなく,友達には宗教の話はしづらいと思います.しかしインドネシアでは皆同じ宗教を信仰している為,当たり前にそれは非常にオープンで,幼児でさえも私の宗教を聞いてきました.しかしこれも当たり前ですが,一斉に同じ宗教を信仰していても学生たちの考え,性格は本当に千差万別であり逆に私と全く同じ考えを持っていたり,日本人と変わらぬ心情の動き,気遣いなどを感じられたりして,違いの大きい文化下だからこそ,その共通性の価値はとても高く感じられました.また,そうした発見は,大きい異なりをもつ,又は未知の文化間との交流への興味を今まで以上に高めてくれましたし,自らと異質なものにでも触れ合い楽しむこと,違う思考からの見解を考えることを訓練することに大いにつながりました.

今後の展望
 私は今回のプログラムで,”国が違うから異文化”ではないことを理解しました.大きな異文圏に滞在しながら.身につけたものは互いに一個人として色をつけてみない付き合い方です.逆を言えば,矛盾したことを言うようですが,日本で自分と同じような服装,食,行動の文化をもつ人々との関わりこそ異文化交流になりうるということでもあります.これから海外の沢山の方々と触れ合いたいのはもちろんですが,日頃の日本生活においてもより本当に他者の立場からみたような客観する力を養っていき,この高度な客観を今後の就職活動での自分の進路決定や自分をアピールすることに役立てていきたいです.