ホーム > 国際交流・留学 > 学生大使派遣プログラムについて > H30ガジャマダ大学 > 平野愛佳

平野愛佳 地域教育文化学部 児童教育コース 2年

派遣先大学:ガジャマダ大学 派遣期間:2019年3月4日~3月19日

 日本語教室での活動内容
日本語教室は平日の午前と午後の1日2回行いました。現地学生の日本語のレベルや学びたいと思っている内容は様々だと感じました。例えば日本語能力試験を目指している学生もいれば、日本のアニメや文化が好きで日本語に興味を持ち、最近勉強し始めたというような学生もいました。だから授業内容はかなり幅広かったと思います。日本語能力試験を目指している学生を担当するときは、学生がテキストを持参してくれることが多かったので、そのテキストをもとに授業を進め、1問ずつ新しい単語や文章の意味をできる限り英語を交えながら説明しました。その中で助詞の使い方で難しいものが出てきたときは、自分が持参したテキストを参考にその助詞についての説明をし、理解してもらえるように努めました。一方、最近勉強し始めたというような学生を担当するときは、日本文化の遊びを交えながら授業を進めることが多かったです。同じことを教えるにしても、できるだけ楽しく学んでもらえるようにするためにはどうしたらいいのかを常に意識しながら活動内容を考えました。例えばひらがなを学びたいという学生には事前に日本で作成していったひらがな単語かるたをし、実際にひらがなを読む・書くなどの練習をしました。また漢字を学びたいという学生には現地の学生のレベルを見てからそれに合わせて作った熟語の漢字の読み方・書き方かるたをしました。また漢字の形を学ぶために書道をしたり、敬語を学ぶためにレストランでの客・店員それぞれの立場になって話すお店屋さんごっこをしたりしました。

 日本語教室以外での交流活動
週末にはボロブドゥールやマリオブォーロ、クラトン、タマンサリー、hutan pinus mangunan、pantai driniなど様々な観光地に連れていってもらいました。遺跡の歴史を現地学生に日本語で説明してもらえたため、見て楽しむだけでなく、歴史についての奥深さを理解して楽しむこともできたと思います。平日の放課後にはカラオケにみんなで行って日本語の曲を一緒に歌ったり、インドネシアで日本人がボランティアとして開催している日本語サークルに参加し会話を楽しんだり、トランプをして遊んだりしました。また日常生活で使うインドネシア語のあいさつを教えてもらい、お店で食べ物を注文するときやホテルのフロントでのやりとりで活用していくことに楽しさを感じました。食事に関しては、スプーンとフォークを使って食べたり、サンバルという辛いものを食べてみたり、レレという魚を手を使って食べたり初めての体験をたくさんしました。日本ではなかなか経験し難いことができて、食事の文化の違いを実際に感じることもできてよかったと思います。

 参加目標の達成度と努力した内容
私は今回の参加目標を2つ立てていました。1つ目は同じことを教えるにしても、できるだけ楽しく学んでもらえるように活動内容を考えることです。2つ目は1回で伝えたいことが伝わらなくても諦めないで、より簡単な日本語や英語を使って伝えきることです。まず1つ目に関しては、なかなかよく達成できたと思います。私は将来小学校教員を目指し大学で学んでいくなかで、教え込みではなく、学んでいて楽しい!もっと知りたいと思ってもらえるような授業ができるようになりたいと思うようになりました。そこで今回の日本語教室でも遊び感覚でできるようにするためにはどうすればよいかを考え、漢字やひらがなを勉強するためにかるたを用いたり、敬語を勉強するためにお店屋さんごっこをしたりするといったような活動を行うことができました。次に2つ目に関してはあまり達成できなかったと思います。嬉しい・悲しいといった感情は言葉だけでなく表情や雰囲気で伝えることが比較的しやすいけれども、自分が思っていることをできるだけそのまま伝えたい会話においては、自分の日本語のボキャブラリーの欠如や英語の知識不足から伝えたい内容の6割程度しか伝わっていないような気がしました。しかし振り返ってみるとそれは悪いことばかりではなく伝わりにくいからこそお互いが伝え合おうとする姿勢を持って話しをしていたことに気付き、これは会話において大切なことであり普段から意識していくべきことだと改めて感じることができました。

 プログラムに参加した感想
現地学生のみんなは本当に親切で優しく、たくさんの人と交流することができ楽しく幸せな時間を過ごすことができました。私自身書道の文化を伝えてみたいという思いが強くあり、日本語教室で1日だけ実施させてもらいました。書道を教えることは初めてで何をどのように伝えればいいのか、楽しさを伝えられているのか授業中は不安でした。しかし、ある人はとても興味を持ってくれたようで私が帰国した後も、残していった書道道具で字を書くことを楽しんでいるということを写真付きのSNSで報告してくれました。そのとき私は書道の楽しさを伝えることができた、やってよかったという思いで嬉しい気持ちになりました。また、一緒に日本の歌を歌ったり、私たちがしたいことを全て叶えてくれたりして、忘れられない素敵な思い出を作らせてくれました。このプログラムは人と人との関わりがとても強いものだと思います。だからこそ旅行で海外に行くこととは全く違う、より楽しく、より良い経験をすることができたと自信を持って言えます。

 今回の経験による今後の展望
今後の展望を2つ述べます。まず1つ目は将来小学校教員になったときに関することです。私は日本語を教えると同時に日常生活でよく使うインドネシア語を教えてもらいました。そうすると買い物をするときや店で料理を頼むときそれらの言葉を使いたいと思うようになりました。そのことから学んだことは使う場面があるからこそ楽しく、勉強したいと思えると考えました。また知識の習得でもただ文字を羅列するよりも、ゲーム感覚で学べる方が楽しい授業になると考えました。だから将来小学校教員になれたらそれらの視点を意識して授業作りができるように今、大学生のうちから考えていきたいと思います。次に2つ目は英語に関することです。私は日本語があまり通じない学生と会話をしていたとき、自分が伝えたいことが伝えられない、もどかしさを強く感じました。だからコミュニケーションをはかったり自分が伝えたいことを伝えたりできるだけの英語力を身に付けたいと思ったので、自由に時間を使える大学生活の中で英語を勉強し、話せるようになりたいと思います。

Pantai drini 週末に、みんなで海に遊びに行ったときの写真の画像
Pantai drini 週末に、みんなで海に遊びに行ったときの写真

ボロブドゥール 遺跡を見に行ったときの写真の画像
ボロブドゥール 遺跡を見に行ったときの写真

日本語教室で書道を行ったときにみんなが書いた作品の画像
日本語教室で書道を行ったときにみんなが書いた作品