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渡辺美春 人文社会科学部 人間文化コース 1年

派遣期間:平成30年8月20日~9月3日 

<日本語教室での活動内容>
毎週月曜日から金曜日に、10:00am~11:30am、1:30pm~3:00pmの一日に二回、日本語教室で日本語や日本文化を教えました。私が派遣された期間は、日本人の人数が多くなる時期だったため、授業は日本語のレベルごとに3グループほどに分かれて、日本人1人に現地の学生が1~4人つく少人数のスタイルが主でした。私は主に平仮名・カタカナ、基本的な文法がわからない初心者のグループを中心に、臨機応変に対応して授業をしました。初心者の方たちには英語しか使えないので、英語に自信が無い私にとって授業をどう進めるかは大きな課題でした。そのため、ホワイトボードで図を書いたり、平仮名カードを使って、視覚的に見やすくわかりやすい授業を心掛けました。ただ、「どこ“へ”とどこ“に”の違いはなにか?」「“や行”が3音しかないのはなぜなのか?」など、普段何となく使っている日本語の法則などについて質問されたときは、回答に困ってしまったこともありました。しかし、私が担当していた生徒さんが日を重ねるごとに理解が深まっていき、平仮名から教えていた方が最終回には簡単な日本語を言えるようになり、本当に嬉しかったです。日本語が堪能な生徒さんとは、漢字の書き方を教えたりカルタをしたり、日本のチラシを見ながら両国の食事情・文化の違いについて日本語で話したりしました。私でも一瞬読めなくなるような難しい漢字を聞かれたこともあり、現地の方の日本語知識に驚かされることがしばしばありました。
初めて授業を持ったときは、どう進めたら良いかわからず、生徒さんを困惑させてしまったこともありました。しかし、今まで「苦手だから」と避けてきた英会話に逃げずに向き合う良い機会になりました。上手く話そうとするよりも、伝えようとする気持ちがコミュニケーションの大事なポイントなのだろうと思います。

 <日本語教室以外での交流活動>
食事は毎食様々なインドネシアのストリートフードを食べました。トロピカルフルーツは個人的にとても楽しみにしていたものだったので、ほぼ毎日何かしらのトロピカルフルーツジュースを飲めたのは嬉しかったです。休日は観光地に連れて行ってもらいました。とても楽しくて、日本のことを忘れてしまうくらい、ここに書き切れないほどに充実した日々でした。街の空気を全身で感じるだけでもワクワクが止まらなかったです。

 <参加目標の達成度と努力した内容>
私の今回の目標は、「あらゆることにチャレンジ精神を持って取り組む」「恐れずコミュニケーションする」ことでした。
今回が初めての海外&単独渡航だった私にとっては、異国の地で生活することそのものが大きなチャレンジでした。渡航前は不安ばかりで、全くイメージが掴めないまま、インドネシアに飛び込みました。でも今思えば、この「とりあえずやってみよう」精神が現地での生活をより楽しいものにできたと思います。前述した通り私は英語に苦手意識があり、それを言い訳にして異文化交流を避けていました。そんな自分を変えたくて、今回のプログラムでは現地で出会った人々と積極的に交流することを心掛けました。そのおかげで非常に密度の濃い時間を過ごすことができました。チャレンジという点では目標達成といえるのではないかと思います。
異文化コミュニケーションというと、もっと高度なもので達成するのが困難なものに思っていましたが、自分が相手と「交流したい」という気持ちさえあれば意外とどうにかなるものだなと思いました。現地の学生さんと親睦を深められたのはもちろんですが、観光地で突然タイ人の旅行客グループに英語で話しかけられた時も、つたない英語ではありましたが会話を交わすことができました。異国の地で初対面の外国人とその場で交流するなんて、半年前の自分には想像もできなかったことでした。
ただ、これらの活動を通して、自分の語学力の低さを痛感することになりました。学生さんの英語が半分も理解できないこともあったし、インドネシア語の会話は一ミリも理解できず、2・3カ国語を使えている相手に対して英語もおぼつかない自分が悔しかったです。今後はもっと語学の向上に努めようと思います。

<プログラムに参加した感想>
まず、私は今回渡航するまでインドネシアについて殆ど知識がありませんでした。そのため現地での生活は驚きの連続でした。インドネシアに着いて最初の日、空港のトイレに入ったのですが、トイレの中にシャワーのようなものがあり(後から聞くと紙の代わりに使うらしかった)、真実を聞くまでインドネシアの人はトイレの中でシャワーも浴びるんだろうか…と本気で思っていました。交通量も日本・山形の比にならない多さで、主要の交通ツールであるバイクはほぼほぼルール無視で車の間をすり抜けていました。日本とは食・インフラ・宗教などまるきり違う、まさに異世界でしたが、この空気を五感で感じることができたのは本当に貴重でした。数日の旅行では決して得ることのできない経験でした。
私が出会ったインドネシアの人々は、自分を飾らず素直に生きている方が多いように思いました。日常的にきつめのジョークが飛び交うのに、嫌みっぽいことは無くて、でもまっすぐな優しさも感じられて、私自身今までで一番素直にありのままの自分をさらけ出せた日々でした。久しぶりにおなかの底から笑うことができました。大好きな人たちに出会い、誰かと同じ時間を過ごす楽しさを思い出すことができました。初めての海外がこのインドネシア・ジョグジャカルタで本当に良かったです。

 <今回の経験による今後の展望>
実はこのプログラムに参加したきっかけが、「留学するつもりは無いが海外には行ってみたい」という考えからでした。しかし、国を超えた交流の楽しさと可能性を知り、もう少し外の世界を見てみたいと思いました。今後は英語の向上に加え、海外交流活動にももっと参加していきたいと考えています。そして、インドネシアの皆さんと再会して、お互いの成長を確かめたいです。
最後になりますが、私達日本人を温かく迎え、最高の時間を過ごしてくれたインドネシアの皆様、心から感謝の想いでいっぱいです。本当にありがとうございました。

マリオボロの風景の画像
マリオボロの風景

超バイク社会のインドネシア。色々なとこにバイクがとめてある。の画像
超バイク社会のインドネシア。色々なとこにバイクがとめてある。

日本語クラスの皆さん(午後の組)の画像
日本語クラスの皆さん(午後の組)

卒業式にての画像
卒業式にて