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男澤怜奈 人文社会科学部 グローバルスタディースコース 1年

派遣期間:平成30年9月3日~9月14日

 ①  日本語教室での活動内容
日本語教室は月曜日から金曜日の毎日二回あり、午前は10時から11時30分まで、午後は13時30分から15時までの90分授業でした。来てくれる学生は日によって様々でしたが、毎日来てくれる学生も多くいました。どの学生もすぐに私たちの名前を覚えてくれて熱心に話そうとしてくれるので打ち解けやすい雰囲気でした。私が行った時には山大生が多かったので山大生1人に対して2,3人の学生を担当しました。毎回の授業では来た生徒に順番で山大生がおしえていたので担当する学生のレベルは毎回違いました。
日本語を学び始めたばかりの学生にはそれぞれのレベルに合わせてひらがなやカタカナの読み方や書き方、簡単な日本語の挨拶を教えました。基本的には英語でおしえました。英語での会話は自信がありませんでしたが一生懸命理解してくれようとしてくれたので私も頑張って伝えることができました。実際にひらがなやカタカナを教えてみると書き順があやふやだったので自分で調べて確認しながら教えました。また、かわいいやすごいなどよく使う言葉を教えてあげると喜んで覚えてくれました。
日本語をある程度話せる学生には文法、対話法や漢字を教えました。日本語の文法を教えるのは本当に難しかったです。特に助詞については普段意識して使わないため説明できずに戸惑ってしまうことが多かったです。助詞などのような文法は質問をされても答えられなかったのでその都度インターネットで調べたものを自分の言葉でかみくだいて伝えました。対話は複数の学生と会話をしました。お互いの説明や自国の文化について紹介しあいました。漢字はよく使う漢字の読み書きをクイズ形式で確認しました。学生によって漢字の得意不得意があったのでレベルをみて出題する必要がありました。
日本語が問題なく話せる学生には基本的には対話で授業を行ないました。日本人の友達と話しているような感覚でした。教えることがないほど日本語がよくできていましたが方言や口語についてはまだ知らない言葉もあったので、その言葉の意味はなんですかと聞かれることも多かったです。

 ②     日本語教室以外での交流活動
日本語教室以外で一緒に活動してくれた学生はほとんどが日本語を問題なく話せる学生で、一緒にいる時はよく冗談を言ったりからかいあったりしました。皆人なつっこくて親しみやすかったです。お昼ご飯は学生たちと学校の食堂で食べたり、学校の近くのご飯屋さんで食べたりしました。食べたい場所や食べたいものは学生と相談してきめることができました。夜ご飯も学校近くのご飯屋さんに連れて行ってもらいました。頼む料理はメニューがインドネシア語で読めないので学生に一つ一つ教えてもらい決めました。辛い食べ物がたくさんあるので辛さがどれくらいかをちゃんと聞いて頼みました。休日は山の景色の良いところや、海に連れて行ってもらいました。皆で写真を撮ったり散策したりと、とても楽しかったです。またショッピングモールやお土産屋さんにも連れて行ってもらいました。普段よりも学生たちと話せる時間も多く、日本語教室での活動よりも印象的な思い出がたくさんできました。

 ③     参加目標への達成度と努力した内容
今回の学生大使参加の目標は2つありました。1つ目はインドネシアの文化を知ることです。実際に現地に訪れて学生たちと一緒に過ごす中でたくさんのインドネシアの文化を学ぶことができました。特に印象深かったのはイスラム教の文化でした。毎日の礼拝や断食など様々な決まりの中暮らしている彼らを見て宗教が生活にどれほど影響しているのかを実感しました。また、学生自身から信仰する理由やどういう思いをもって信仰をしているのかについて聞くとこができたので多角的な視点から文化を知ることができました。2つ目は英語の運用能力をあげることです。日本語を話せる学生が多かったこともあり、日本語教室や学生との交流の中で英語を話す機会はあまり多くありませんでした。しかし日本語を学び始めたばかりの学生には説明のほとんどを英語で教えることができました。伝えたい言葉が英語で思いつかないことも多くあり、自分の英語の力不足を実感しました。逆に学生の話す英語を聞けたことはいい機会になりました。普段使わない表現や便利な表現を知ることができました。インドネシアの学生は母国語のインドネシア語はもちろん話せますが英語も流暢に話せ、さらに日本語を学習しているのですごいと思いました。空港などの施設では英語を使う機会が多かったです。表示だけでは道がわからないことが多かったので空港のスタッフやお店の店員さんによく道を尋ねました。どの方も丁寧に話を聞いてくれたので英語での会話に問題はありませんでした。着いた当初は緊張や不安から話しかけられずに戸惑っていましたが一度勇気を持って話しかけることでその後も積極的に話しかけることができました。表示だけをみてネットなどを頼りにしているととても非効率なので現地の方に聞くことが大事だと思いました。今回の派遣では外国の方と英語を用いてコミュニケーションをとることができ、これまでの英語の学習を発展させて運用することができたと思います。

 ④     プログラムに参加した感想
今回の派遣は12日間と短めでしたが大変濃い内容だったと思います。なによりも現地の学生と深い仲になれたことが大きいです。派遣前は不安ばかりでしたが実際に体験する中で、学生に助けてもらったり、山大生と協力して考えあったりと様々なサポートを受けたので不安は徐々になくなっていきました。最初は緊張が大きかったですがどんどんと楽しいが上回ってきました。今回の派遣を通して、自分がまだやったことのないことこそ挑戦することが重要だと思いました。やったことのないことをするのは怖いですが、それを自分の力や他の人の力を借りて乗り越えることでこそ自分に自信がつくと思います。

 ⑤     今回の経験による今後の展望
今回の派遣で私はインドネシアの文化としてイスラム教の文化を学びました。その中で信仰することがどういったことなのかを知ることができ、宗教についてより詳しく知りたいと考えるようになりました。今後はキリスト教の文化について知りたいと考えており、そのためにキリスト教圏の地域で実際に学びたいと思っています。その上で今回イスラム教の文化を知ったことで見えてきた日本人の宗教観についてしっかりと考えをまとめていきたいと思っています。