ホーム > 国際交流・留学 > 海外拠点情報(駐在記) > リガ海外拠点(ラトビア) > 大崎教授の海外駐在記「ラトビア大学駐在記2(2)」

大崎教授の海外駐在記「ラトビア大学駐在記2(2)」

 9月16日に、日本語クラスで手巻き寿司パーティーをしました。会場は、ラトビア大学本館4階の情報科学部で、台所のある院生セミナー室と談話室の二部屋を借りました。日本語クラスは経済学部で行われており、サテライト・オフィスがあるのは生物学部です。

 ラトビア大学にサテライト・オフィスを設置したのは、地域教育科学部と人文学部の要請があったためですが、ラトビア大学で、山形大学との交流を最も求めていたのは情報科学部でした。ラトビア大学13学部中、学部長から私に面談を求めて来たのは情報科学部だけです。日本語クラスに最も多くの参加者がいるのも情報科学部です。今年の山形でのサマープログラムに参加したラトビア大学代表の二人は、いずれも情報科学部の所属でした。

 日本語クラスでも、情報科学部の学生、院生、若手教員による、山形大学工学部情報科学科との交流の相談を良く受けます。また、高校生や父兄からも山形大学工学部情報科学科への留学の可能性を問われます。なお、ラトビア大学には、工学部と農学部はありません。

 山形大学工学部情報科学科に留学したいという話は、ラトビア大学だけではなく、サテライト・オフィスを設置したすべての大学で聞きます。この分野に対する、日本への期待と憧れを感じます。しかし、情報科学科は、学部、修士課程では日本語の授業が必修で、日本語での受講が不能な学生の受け入れはできません。それは、山形大学の多くの他学部、他学科でも共通の問題です。山形大学が、一日も早く、英語のみでも海外学生を受け入れる態勢を整えていただきたいです。

 手巻き寿司パーティーには、日本人が6人、ラトビア人が18人参加しました。昨年のラトビア人の参加が9人ですから、倍増です。3人の女子中学生も参加しました。彼女たちは家庭教師について日本語を学習しているそうで、ラトビア大学に無料の日本語クラスがあることを知り、8月から参加しているそうです。日本語学習の動機は、日本のアニメや漫画への興味からで、1人はバイオリンのレッスンのために途中退席しました。

 この日、やはりバイオリンのレッスンがあるので参加できなかった高校3年生の男子生徒がいました。彼は高校の水泳選手でもあるそうで、忙しい、忙しい、と言いながら、日本語クラスにも熱心に参加しています。いつも一緒の彼のガールフレンドは、1歳年上のラトビア大学医学部の学生ですが、彼女の話によると、彼は英語よりもドイツ語が得意で、日本語クラスで話される英語を一旦ドイツ語に直して、それをラトビア語で理解しているのだと、笑っていました。ノートは、ドイツ語で取っていました。

 各国の日本語クラスに派遣されたチューター達の動静が報告されています。インドネシアのガジャマダ大学では、チューター初日に57人の現地学生が集まったそうです。ガジャマダ大学には国際学生寮がなく、宿舎が問題になっていましたが、蔵王山寮のサマープログラムに参加した、ロサさんの家に、ホーム・ステーをすることになったそうです。

 ベトナム国家農業大学(旧ハノイ農業大学)に派遣されたチューターは、休日の観光に、20人の現地学生が同行してくれたそうで、「まるで修学旅行のようでした」という報告をしています。それだけ、海外学生の、山形大学に対する親近感が育っているようです。

日本語クラスの手巻き寿司パーティー(情報科学部で)の画像
日本語クラスの手巻き寿司パーティー(情報科学部で)