山形大学2020年度アニュアルレポート

研究活動

世界と肩を並べる最先端の研究

 山形大学では、総合大学ならではの幅広い分野において様々な独創的研究が行われています。その中から、国際的に通用する高い水準にある研究拠点や、研究成果が社会、地域に大きく貢献する研究拠点を重点的に支援するとともに、将来、本学を代表する拠点となり得る研究シーズを発掘し、育成することを目的として、YU-COE(山形大学先進的研究拠点)形成支援を行っています。この支援では、研究進捗と拠点整備の状況に合わせて次の3カテゴリーに分類し、研究者の自由な発想を大切にしつつ、その能力を十分に発揮できる研究環境の整備に努めています。

当該活動に関する2020年度事事業費 8,700万円

YU-COE(S)(S=Supreme)

-山形大学が誇る最先端の研究拠点-

 インパクトのある学術論文の公表や大型の競争的研究資金の獲得など、活発に活動している研究拠点。支援期間は、研究の進捗状況等を踏まえ決定しています。(令和2年度:5拠点)

ソフトマテリアル創製研究拠点

(令和元年度認定)
SDGs 03 07 09 12 14 15

 次世代ものづくり産業の創出に貢献することを使命として、ソフト材料・プロセス研究のニッチトップを目指しています。2020年度は、次世代自動車材料の共通技術となる、軽量化、高強度・高靱性化を実現するための複合材料開発とその成形加工技術の構築や、3Dプリントできるソフトマターを活用したセンサー・やわらかMEMS、ソフトマターロボティクスの開発などを行いました。今後は、グリーンソフトマテリアル化を考えながらWell-being社会を実現する為の「モノ(素材、人、プロセス)づくり」研究拠点へと発展させていきます。

ソフトマテリアル創製研究拠点

YU-COE(C)(C=Collaboration)

-山形大学の将来を担う共同研究拠点-

 分野横断型の研究活動を行い、将来的に、国内外の先進的研究拠点となる可能性を有すると認められる研究拠点。支援期間は原則として1年間(単年度)。(令和2年度:8拠点)

山形大学創薬研究拠点

(令和2年度認定)
SDGs 03

 山形大学発の『くすり』の創出を目指し、本学の研究者により創出される革新的創薬シーズを学内において育成が可能な研究基盤・支援体制を構築します。2020年度は、新型コロナウイルス感染症治療薬の創製研究、創薬研究センター(仮)の整備とホームページの立ち上げ、人材育成の一環としての学部生向け研究体験ツアー等を行いました。引き続き、創薬シーズ探索・人材育成・学内連携強化・プラットフォーム構築を軸に、今後は県内の産学官連携も進めていきます。

山形大学創薬研究拠点

YU-COE(M)(M=Multidisciplinary Research)

-複数の専門分野にわたる学際的な研究拠点-

 研究者自らが集って共同研究等を自由に推進する研究拠点。支援期間は原則として1年間(単年度)。(令和2年度:11拠点)

人間とロボットが協調した次世代の肉用鶏飼養アシスト研究拠点

(令和2年度認定)
SDGs 02 08

 AIでの解析に基づいてロボットが作業する、省力的で的確な次世代のブロイラー飼養管理技術を確立します。2020年度は、肉用鶏の群飼下で行動する移動ロボットの基本設計、人工知能による肉用鶏の飼育管理システムの開発を行いました。今後は、外部資金を獲得し、早期の社会実装に向けたコア技術の開発を加速化させます。