山形大学2020年度アニュアルレポート
SDGs04 05

社会との共創

山形大学エクステンションサービス推進本部

 本学の教職員が持つ幅広い知見を教育資源として活用し、企業人のスキルアップや人生100年時代を見据えた生涯教育等、社会人向け教育をオーダーメイドのプログラムとして提供するため、「山形大学エクステンションサービス推進本部」を、令和2年8月に設置しました。本拠点が、多様な世代の方々が学び、成長できる教育拠点の中心となり、地域社会におけるニーズ分析、そのニーズに応じた高付加価値な教育プログラムを提供します。令和2年度は地域社会の要望を踏まえ、オンラインセミナー「山形から新型コロナウイルスを考える」の開催など、10件のプログラムを開発・提供しました。

山形大学エクステンションサービス推進本部
自治体と連携して開催した、職員向け研修会の様子
当該活動に関する2020年度事業費 1,460万円

ヤマガタステム(STEM)アカデミー

 選抜された小中学生が、将来自分たちが直面するであろうローカルからグローバルに至るまでの様々な問題を知ることで、解決するための科学技術(STEM)が重要な役割を果たすことを認識し、より深い科学の探求を促し、科学技術と社会の関連性を学ぶ場として「ヤマガタステム(STEM)アカデミー」を開講しています。
 将来の科学技術イノベーションを牽引する傑出した人材の育成に向け、科学的思考力や論理的思考力、情報活用能力等児童生徒の能力を伸長する体系的育成プランの開発・実施を行い、人材育成法の開発を行うことにより、教育方法の取組・成果を県内の小中高教員にフィードバックし、山形県全体の教育方法の向上・醸成に資することが期待されています。
 なお、本プロジェクトは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の次世代人材育成事業である令和2年度「ジュニアドクター育成塾」に採択されました(採択件数:3件)。

ヤマガタステム(STEM)アカデミー
当該活動に関する2020年度事業費 920万円

活動の様子(具体的なプログラム内容)

「アサリは大きくなるとハマグリになる?」の様子
「アサリは大きくなるとハマグリになる?」の様子

アサリとハマグリの大きさをノギスで計測し、そのデータからアサリとハマグリは別種である理由を考え、種の多様性の大切さを学んだ。

選択講座「粘菌を探そう」の様子
選択講座「粘菌を探そう」の様子

山形市野草園にて粘菌を採取し観察を行い、豊かな生態系について考えた。

「電池を作ろう」実験キット
「電池を作ろう」実験キット

オンライン講座開催前に受講生の自宅へ送付し、テレビ会議システムでグループ学習をした。

ヤマガタ 夢☆未来 Girls プロジェクト

 理系分野で活躍する女性を増やすために、山形県や県内各市町村と連携して、女性の研究者や大学院生が山形県内の中学校や高校を訪問して出前講義や進路講話を行う等、女子中高生が興味を持ちやすいように工夫したプログラムを山形県全域で提供しています。女子中高生のみならず、保護者、教員、一般市民を含め、理系の意識啓発・理解増進に取り組み、女子中高生の理系進路選択に効果が期待されています。
 なお、本プロジェクトは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の次世代人材育成事業である令和2年度「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」に採択されました(採択件数:12件)。

ヤマガタ 夢☆未来 Girls プロジェクト
当該活動に関する2020年度事業費 300万円

アントレプレナー育成事業

 山形大学EDGE-NEXT人材育成プログラムでは、“起業家精神を有する人材の育成”を目的に大学生、一般社会人に加え中高生向けにも幅広いプログラムを実施しています。
 起業家育成プログラムでは、大学生、社会人が一緒に起業家に必要な精神(マインドセット)と基本知識(スキルセット)を全16回の講義で学び、自分のアイデアを事業化するチーム活動も実施しました。また、山形県内の中高生向けに起業家マインド醸成プログラム「やまがたイノベーションプログラム2020」を実施しました。県内15の中学・高校から35チーム(95名)が参加し、4地区に分かれて地域課題から事業アイデアを創出、事業計画を構築するワークショップを行い、地区予選で選抜された10チームが山形放送を会場に開催されたビジネスプランコンテストで発表、優秀チームを表彰しました。既成概念に捉われない柔軟な発想、創意工夫、果敢な挑戦、明確なビジョンを創出する機会を提供し、起業への興味喚起を図りました。
 また、将来活躍が期待されるIT人材の育成を目的に、県内工業高校向けに米国シリコンバレーの世界最先端IT技術者を講師にむかえたプログラミングスクールをオンラインで開催しました。県内6の工業高校から24名が参加し、プログラミング言語学習、実際にモジュールを動作させるシステム構築を学びました。短期間でのプログラミングスキルのマスターとともに、今までにない発想によるシステムの試作等があり、優れた才能の人材発掘にも成果が期待されます。これらのプログラムにより、これからの山形県の産業の活力を生み出す新たな担い手の育成にも貢献しています。

アントレプレナー育成事業
当該活動に関する2020年度事業費 1,650万円

地域連携・産学官連携に
係る情報はこちらから

https://www.yamagata-u.ac.jp/jp/area