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学長室だより

つなぐちから。山形大学

 山形大学の歴史は明治11年に開校した山形県師範学校までさかのぼります。この年は、西南戦争が終わった翌年で、日本が明治維新の動乱から近代国家の建設へと歩み始めた時期でした。その後、明治から昭和の時代にかけて山形県内で設置された5つの高等教育機関-米沢工業専門学校、山形高等学校、山形師範学校、山形青年師範学校、山形県農林専門学校-を母体として、山形大学は日本が第二次世界大戦の惨禍から復興を始めた昭和24年に開学しました。山形大学とその母体となった高等教育機関は、いずれも時代の大きな転換期に創設され、社会の変革と発展を担う有為の人材を世に送り出してきました。

 現在、山形大学は6学部、6研究科を擁する東日本有数の総合大学として大きく発展し、10万人を超える卒業生が社会の様々な場で活躍しています。学生と教職員を合わせて約1万人もの人々が、山形大学が掲げる3つの基本使命「地域創生」「次世代形成」「多文化共生」のもとで、教育・研究・社会連携に全力を挙げて取り組んでいます。

 いま、私たちの社会は産業構造と自然環境が急速に変化する予測不能で不確実な時代を迎えています。感染症の世界的流行や国家間の対立は、人々の孤立や社会の分断を引き起こし、世界を一層不安定なものにしています。このような激動の時代に、大学の使命をゆるぎなく果たすために、「つなぐちから。山形大学」を将来ビジョンとして掲げています。山形大学は、社会に存在する様々な壁を越えて、人と人、異なる知と知を“つなぐちから”となり、明るい未来をもたらす新たな知・新たな価値を生み出し、持続可能な幸福社会の実現に貢献してまいります。

 社会がどのように変わっても、大学が果たすべき役割は変わりません。山形大学で学ぶ若者が、新時代を力強くリードし、明るい未来を実現してくれると、私たちは信じています。これからも皆様からのご理解とご支援を賜りますように、心よりお願い申し上げます。