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平成30年年頭のごあいさつ

あけましておめでとうございます。
平成30年の年頭にあたり、一言、ご挨拶申し上げます。
配布資料はこちらをご覧ください。(PDF:279KB)

1、はじめに

 昨年を振り返りますと、国際情勢は不安定な状況が続いていますが、世界経済は定常的に成長しています。国内においては、比較的安定した政治と緩やかな経済成長が続いております。今年の春闘では3パーセントの賃上げをと、政府が企業に要請しています。
 その政府の来年度予算案が昨年末に決まりました。国立大学法人の基盤的運営費交付金は、昨年同様、1パーセント程度の減少となっています。
 少子化に伴う2018年問題が現実味を帯びてきており、大学の再編統合の声をしばしば耳にします。
 昨年6月、第2期中期目標期間の業績評価結果が発表されました。山形大学に対する評価はすばらしいものでありました。このすばらしい評価は、ひとえに教職員のみなさんの努力の結果であります。 

2、平成30年の山形大学

 平成30年度は、第3期中期目標期間の3年目を迎えます。これまでの2年間は大変順調に進んできております。
 山形大学の改革の大きな柱は、「教育は組織で」と「キャンパス経営」の二つです。現在進めている改革について、お話をさせていただきます。

学部改革
 昨年4月に大きな学部改組を行いました。新旧の混在状態がしばらく続きます。これまでのところ、格段の混乱もなく進んでいます。今後も、順調に進めていきたいので、引き続き皆さんのご尽力をよろしくお願いします。

学術研究院
 学術研究院は、全ての教員が所属する組織として、その考え方が定着しつつあります。教員のみなさんには、学術研究院において身分も研究活動も保証されていますので、学生のことのみを考えて教育にあたってください。学部と大学院は、学生が所属する学生のための組織であります。

教学組織と経営組織
 教学組織と経営組織の分離も進みつつあります。教学組織において、学部長をはじめ主担当および副担当の教員の皆さんは、学生の教育と学生支援に集中してください。経営組織では、理事のみなさんに、法人としての業務を過不足なく分担していただいています。その上で、法人部局長としてのキャンパス長の皆さんには各キャンパスの経営をお願いしています。各キャンパスの自立した経営が目標です。

教育と研究
 教育は、学生に「何をどのように身につけてもらうか」ということと同時に、「山形大学で学んだ」という誇りを持ってもらうことが必要です。これには教える側の熱意が不可欠であることはもちろんですが、それ以上に組織として教育に取り組むことが重要になります。学生には卒業後、急速に変化する社会において、その社会をリードする立場で活躍してほしいと考えています。そうなってもらうためには、今、学生に何を学んで、何を身につけてもらうかを、山形大学が組織として議論し、結論を出して、大学全体で学生を教育することが必要なのです。
 また、学生との会話、あるいは学生と「心をかよわせる」ことが大切です。学生に「自分は孤独で寂しい」との想いを持たせないようにしたいものです。ロボットや人工知能が普及する世の中で、若者が人間としてたくましく生きるためにも、人と人とのふれあいが欠かせないものであります。
 研究は、研究者個人の強い興味と豊かな発想、たゆまない努力がなければ良い研究成果が得られません。組織としての大学がなすべきことは、その環境を整備し、研究を支援することです。

キャンパス経営
 山形大学の特徴は、分散キャンパスであることです。それぞれのキャンパスが、その特徴を活かして如何に成長するかが重要であります。それぞれのキャンパスへの期待を述べさせていただきます。

●小白川キャンパス
 小白川キャンパスは最も多くの学生が在籍しているキャンパスです。基盤共通教育では山形大学の学生としての意識付けと人間力を醸成し、3学部ではそれぞれ特徴ある専門教育を実施しています。
 経営の点では、過渡期にあり、従来の学部運営の慣習がまだまだ色濃く残っています。より効率的な経営を目指して、キャンパス全体を一体として経営する必要があります。キャンパスの経営組織の確立と事務組織の再編が急務と考えています。

●飯田キャンパス
 飯田キャンパスは、病院を抱えており、もっとも教職員が多く、予算規模が大きいキャンパスです。病院の中長期的な経営計画を策定し、安定経営を目指す必要があります。幸い、近年は順調に経営してきています。
 教育の点では、医療の進歩とともに、教えることが増えております。科学技術の急速な進歩をうまく取り入れた教育改革が必要になってきています。また、大学院の入学者数が少ない状態が続いています。大学院の教育組織のあり方を考え直す時期にきています。

●米沢キャンパス
 米沢キャンパスは、大学院生が最も多く、そして外部資金収入が多いキャンパスです。今後の科学技術の進歩に、大きく貢献することが大学院修了者に期待されています。それを考えると、より組織的な大学院の改革が必要になります。
 経営の点では、収入の内、外部資金比率が大きくなっています。継続した外部資金の確保が、安定したキャンパス経営になくてはならないものとなっています。

●鶴岡キャンパス
 鶴岡キャンパスは、学生出身地の多様性があり、敷地面積が最も大きいキャンパスです。寄附講座のスマートテロワール構想の取組みが順調に進んでいます。学部教育を、さらに一層、地域と連携した形にすることが期待されています。大学院への進学希望者の増に対する環境作りも課題であります。

●附属学校園
 附属学校園の教員には「教師」の側面と「労働者」の側面があり、それらの両立が問題になっています。学校教育の現場において、これまでの既成概念を一度リセットしましょう。山形県の学校教育のモデルとして、子供達の教育に、何が真に必要かを考え直す時期であります。

●法人本部
 法人本部は、各キャンパスがより良い経営ができ、自立化できるように、支援することが重要な役割であります。法人化前の考え方や体制が山形大学にもまだまだ色濃く残っています。とりわけ、会計規則や人事・労務規則などは法人化の初期に作られたものが多く残っています。それ故に、膨大な事務量が発生しております。国の時代の仕組みをそぎ落とし、一法人としての体制整備の時期であります。

3、仕事にあたって

 楽しくメリハリのある職場づくり、これが目指すところです。
 楽しい職場にするには、仕事量を減らす必要があります。何もしないでいると仕事がどんどん増えてきます。常に仕事を減らす努力をして下さい。目の前の業務は、本当に必要なのか、学生のためになるのかを問いかけてみましょう。
 それと同時に、自分の目標や職場の目標を作って下さい。目標を持つことによって、そして達成感を味わうことによって、仕事への意欲を高めてほしいのです。
 その上で、失敗を許す環境づくりです。目標を持ち、新しいことにチャレンジすると、失敗は常につきまといます。失敗に気づいたときには、できるだけ早い時期に仲間や上司に相談してください。そのフォローは、みんなで力を合わせてやりましょう。 

4、おわりに

 大学は学問の府です。常に新しいことに挑戦し、失敗しながら学生も教職員も、そして組織も成長し、その成果を社会に還元するのが山形大学です。
 今年も、より良い山形大学づくりを心がけて楽しく仕事をしましょう。