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折に触れて

(09:2022年4月20日)

小白川キャンパスの桜の木を数えてみた

 気象庁による山形の今年の桜の開花宣言は、4月11日(月)に出た。平年日より2日早く、記録的に早かった昨年よりは9日遅い開花宣言である(末尾のURL参照)。

 山形での桜の開花宣言は、市内緑町にある山形地方気象台構内の、ある特定の桜の木の観察から出されている。この桜はソメイヨシノで、この木を‘標準木’と呼んでいる。標準木に5~6輪の花が咲いた時が開花となる。

 日本で一番有名な桜の標準木は、東京の開花宣言を出すためのもので、靖国神社にある。東京の開花宣言は、いわば日本中が今か今かと待ちわびる象徴的なものであるので、気象庁の職員が双眼鏡片手に観察する場面は、春の全国ニュースの定番となっている。

 ところで、冒頭に述べた「平年日」のことである。現在用いられているのは、1991年より2020年までの30年間の平均の開花日を指している。平均する期間は10年ごとに10年ずつずらすことになっており、現在の平年日は昨年から採用されているもので、2030年まで使われる。

 山形では、開花宣言の2日後の13日(水)には、早くも満開宣言も出された。開花から満開まで、たった2日という超特急であった。満開の平年日は18日であるので、通常は開花から満開まで5日ほどかかる。今年は、これを2日で達成したのであるから、驚きである。それもこれも、この期間の特異とも言える高い気温がもたらした。最高気温でみると、8日までは10℃台で来ていたのが、9日に23℃台へ、10日から12日までの3日間は26℃台、13日も24℃台と、平年よりも10℃も高い最高気温で推移したのであった。

 さて、本学小白川キャンパスの桜も、入学式が行われた8日あたりから咲き始め、すぐに満開となった。11日の週は、新入生も含め、多くの人が楽しんだに違いない。私もお昼にキャンパス内を歩いたところ、昨年は気づかなかったのだが、そちらこちらに桜が植樹されていることが分かった。そこで、16日(土)と17日(日)の2日間、キャンパス内の桜の木を探してみた。以下はその結果である。

 まず、正門から入って左側、SCITAセンターの西側の桜である。ここには南北方向に4本の桜がある。いずれも幹の太い、かなり前に植樹された桜(以下、このような桜を‘古桜’と表現する)のようである。次に正門から入って右側、本部棟と道路の間に植樹された、まだ背の低い桜(以下、‘新桜’)が2本ある。

 教養坂を上った基盤教育棟前のモール側に、東西に並んだ3本の古桜がある(写真1)。また、モールから北門に行く道路沿いにも2本の古桜ある。北門の東側には1本の古桜がある。キャンパスの縁に沿ってさらに東へ行くと、駐車場へ入る道路があるが、その東側に古桜が2本、さらに東側に新桜が2本ある。この新桜は、他の多くの桜とは、異なる種類である。

写真1.基盤教育1号館前の3本の桜の木のうちの一番西側の桜。2022年4月17日(日)撮影。の画像
写真1.基盤教育1号館前の3本の桜の木のうちの一番西側の桜。2022年4月17日(日)撮影。

  本部棟から保健管理センターへ行く途中、人文社会科学部3号館の南側には、新桜が2本ある。また、図書館入口付近には枝垂れ桜が1本ある。さらに体育館の方へ行くと、第1体育館から第2体育館の前に、枝垂れ桜が4本ある。また、第1体育館前の駐車場を挟んで大学会館の南側に、古桜が4本ある(写真2)。さらに東に行くと、地域教育文化学部音楽校舎の南側に、他の樹木の並木に囲まれた中に、ポツンと1本の古桜がある(写真3)。他の樹木と校舎挟まれているので、多くの人はこの古桜の存在に気づいていないのではなかろうか。

写真2.大学会館南側、第1体育館前の4本の桜。2022年4月17日(日)撮影。の画像
写真2.大学会館南側、第1体育館前の4本の桜。2022年4月17日(日)撮影。

写真3.地域教育文化学部音楽校舎南側の桜の木。2022年4月14日(木)撮影。の画像
写真3.地域教育文化学部音楽校舎南側の桜の木。2022年4月14日(木)撮影。

 第2体育館の南側は、弓道場であったようだが、現在は取り壊して駐車場になっている。この駐車場を囲むように6本の新桜がある。

 次に改修が行われた陸上競技場の周辺である。南の縁の道路沿いには、一直線に並んだ14本の古桜がある(写真4)。ちょっとした並木で、道路を利用する人や周辺に住んでいる人は大いに楽しんでいるに違いない。ところで、だいぶ前の樹木の配置を示した図面を財務部で保存しているのが分かった。この図面を見ると、この並木は15本の桜からなっていたが、現在は14本である。ちょうど真ん中のところが少し間隔が空いているので、そこの桜の木を1本間引いたものと思われる。

写真4.陸上競技場南側の14本の桜並木。2022年4月17日(日)撮影。の画像
写真4.陸上競技場南側の14本の桜並木。2022年4月17日(日)撮影。

 次に陸上競技場東縁の道路沿いである。様々な樹木が植えられているが、新桜が7本混じっていた。まだ背が低く、花数も多くない。見ごろとなるには、もう少し時間が必要である。

 最後に学生会館や厚生会館に囲まれた中庭であるが、ここも多様な樹木が植えられている。これらの中に2本の古桜がある。

 小白川キャンパスで私が数えることができたのは、以上57本の桜の木であった。抜けなく、全部数えているのかは、まったく自信がない。もし、誤りがあれば、ご指摘願えれば幸いである。

【気象庁ウェブサイト:2022年桜の開花状況のURL:満開日もこのURLからすぐたどれる】
https://www.data.jma.go.jp/sakura/data/sakura_kaika.html