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キャンパスから

(No. 26:2023年9月8日)

                2010年開催医学部「希華祭」の新聞記事について

 先月(2023年8月)のこの欄で、「医学部大学祭の復活について」と題して、医学部学生の皆さんの大学祭復活に向けた活動にエールを送った。この原稿を秘書広報室に送ったところ、いつも記事をアップロードしてくれる主任の堀野那菜さんから総務課長の篠塚清幸さんより、「2010(平成22)年10月9日(土)の希華祭の記事を送っていただきましたので、共有いたします」とのメールが届いた。

 この記事は朝日新聞山形版に掲載されたもので、記者川原千夏子さんの署名が付いていた。大学祭の開催は翌10日(日)なので、読者に開催情報を予め知らせる役割を持った力の入った記事である。大見出しが「学園祭 30年ぶり復活」で、「山大医学部の飯田キャンパス、明日『希華祭』/初期救命クイズ・受験勉強相談・・・/医学部らしさにこだわる」の小見出しがあった。この記事から医学部大学祭について多くの情報を得ることができた。以下、この記事の内容をかいつまんで紹介する。

 飯田キャンパスでは、1970年代半ば以降5~6回大学祭が開催されたが、1980年ごろの大学祭でバンド演奏に近隣から苦情が出て、中止に追い込まれたのだという。それが2010年、当時の3年生の人たちが中心となり、大学祭を復活させようとのことで実行委員会を作り、5月から準備してきた。実行委員会には、各学年から総勢90人が集まった。実行委員会は、「希望の華が咲くようにと願いを込めて学園祭の名は『希華祭』と決めた」のだそうだ。

 準備はすべて手作りで、医局にはカンパを、卒業生の開業医には手紙で寄付を、医学科と看護学科の後援会にも協力をお願いしたのだという。結果的に、総額160万円が集まった。大学祭は模擬店、ミスコン、初期救命に関するクイズ、パネル展示、アロマオイルを使ったハンドマッサージのサービス、医学科5年女子学生が給仕する「Joy(女医)喫茶」などからなる。また、高校生を対象とした研究や勉強の様子を見学するツアーや受験勉強相談コーナーも設けられた。

 この記事の最後の節は次のような記載であった。「4年生になると、学業の負担が増え、学園祭の準備に携わるのは難しいという。それだけに〇〇さん(実行委員長を務めた方の名)は『ラストチャンスの今年実現できてほっとしている。思いっきり楽しむ』とゼロから作り上げた学園祭を心待ちにしている。」

 私は医学部の大学祭は当初から希華祭と呼ばれていたと思っていたのだが、この記事によると2010年の復活大学祭に付けられた名称であることが分かった。すなわち、後にも先にも、たった1回の希華祭であったのである。

 この記事は医学部大学祭復活の活動に大いに参考になりそうである。著作権の関係でこの記事をウェブサイトへ掲載はできないが、医学部の学生さんたちには読んでもらいたいと思っている。