ホーム > 大学紹介 > がっさん通信 > キャンパスから_03

キャンパスから

(No. 03:2021年10月10日)

10月15日は開学記念日

 10月15日は本学の開学記念日である。1949(昭和24)年のこの日に、本学全体の開学記念式典を開催したことで、以後、開学記念日となった。

 現在まで続く6・3・3・4制などを定めた「学校教育法」(1947(昭和22)年3月31日公布、4月1日施行)の下で、国が直接設置する学校について定めた「国立学校設置法」が1949(昭和24)年5月31日に公布、同日施行された。国立大学もこの中で規定されており、69の新制国立大学がこの日に誕生した。山形大学もその中の一つである。

 インターネットで調べているうちに、「大学の創立記念日一覧(1月~12月順番に並べてみた)」という記事が見つかった(末尾にURLを示す)。多くの国公私立大学の創立記念日が掲載されている。それによると法的に設置が承認された5月31日と、その次の日の6月1日を創立記念日とする大学が多いことが分かった。この記事には、国立大学に限ると、前者には8校が、後者には12校が挙げられている。東北地方の国立大学では、弘前大学と福島大学が前者であり、秋田大学と岩手大学が後者である。

 なお、東北大学の創立記念日は6月22日で、1907(明治40)年のこの日、東北帝国大学設置の勅令が公布されたことにちなんでいる。また、1965(昭和40)年創立の宮城教育大学の記念日は10月18日である。

 さて、本学の10月15日である。『山形大学五十年誌』に次のような記述があった。「第1節 荒波に乗り出して」、「3.山形大学の誕生」、「(4)あわただしい出発」の最後の節である。

 「その他、予算や図書館運営規定などを急ぎ、10月15日開学記念式典をつつましく行った。後に、開学記念日をいつにするかで各学部の意見をもとに評議会が協議されたが、記念式典をやった日くらいでどうかということになる。奇しくもこれは師範の全国的な開学記念日に画一化された日であり、知ってか知らずかおかしな日に決めたものだ。」(18ページ、原文のママ)

 この第1節の著者は、記念誌発行実施委員会委員であった教育学部教授の石島庸男(つねお)先生(故人、1941-2009)である。石島先生は教育史を専門としており、10月15日は「師範の全国的な開学記念日に画一化された日」であることをご存知だったのであろう。しかし、どうして本学が‘おかしな日’であるこの10月15日に開学式典を実施したのかについての情報は、各部局の50周年誌などを調べているのだが、未だ得ることができていない。

【「大学の創立記念日覧(1月~12月順番に並べてみた)」のURL】
 https://tubuyaki3.com/university-anniversary-of-founding/

【参考文献】
 山形大学創立50周年記念誌発行実施委員会編集、1999:山形大学五十年誌、山形大学創立50周年記念事業実行委員会発行、826ページ(非売品)。