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キャンパスから

(No. 32:2024年3月10日)

                     皆さん、お世話になりました

 
 今回が最後のがっさん通信「キャンパスから」になります(本欄をこれまで「だ・である調」で書いてきましたが、今回は「です・ます調」を用います)。本学に着任したのが3年前の2021年4月で、この「がっさん通信」を配信しはじめたのがその年の8月です。「キャンパスから」の欄は、その時々の大学の動きを伝えることを目的としました。今回の「キャンパスから」は32回目になります。この欄が本来の役割をきちんと担えたかは自信がありませんが、本学の動きがリアルタイムに少しでも伝えられていたのなら本望です。

 さて、今振り返りますと、この欄も、もう一つの「折に触れて」の欄も、結果として本学の大学祭にこだわってしまったようです。前任大学の大学祭には名前がありませんでしたので、本学のそれぞれのキャンパスの大学祭に名前が付いていることは大変新鮮でした。中でも小白川キャンパスの「八峰祭」の名称の由来と、いつからこう呼ばれるようになったのかに興味を持ちました。これまでの調べで得た情報やこれに関する推理(?)は、随時この欄や「折に触れて」に書いてきました。実は今月20日にアップする予定の「折に触れて」の欄も、八峰祭をテーマにしております。その結論ですが、いつからについてはほぼ突き止めることが出来たと思っているのですが、どうしてこのように呼ぶようになったか、すなわち‘八峰祭と名乗る思い’については、まったく手がかりを得ることはできませんでした。

 大学祭関係の取材では多くの方々にお世話になりました。この場をお借りして、感謝申し上げます。機会があればこれからも私は調べるつもりですので、もし、この欄を読まれている方で何か情報をお持ちの方がおられましたら、お知らせくださると幸いです。

 1990年代以降、我が国では大学に対する施策が相次いで打ち出されてきました。1991年には「大学設置基準の大綱化」が、2004年には「国立大学法人化」が行われました。さらに2017年には「指定国立大学法人」制度が導入されました(現在まで10校が指定)。2023年には「国際卓越研究大学」制度が導入され、今年中にはこの制度の下で初の国際卓越研究大学が認定されようとしています。

 このように大きな制度改正や施策が頻繁になされている背景の一つに、1990年代初頭に起きた日本経済の‘バブル崩壊’があります。崩壊後、日本経済はなかなか立ち直ることが出来ず、「失われた10年」が過ぎ、そして「失われた30年」も過ぎてしまいました。この状況からの脱却のためには、人の育成と技術革新を可能とする大学の教育と研究への期待が大きいからだと言えます。現況の脱却には、社会全体の変革が必要ですが、大学を変革するのがもっとも手っ取り早いということなのでしょう。このような中で大学は、守るべきところは守り、変えるべきところは変えて、期待に応えていく必要があります。山形大学も現在、変革・改革の渦中にあると言えます。山形大学が大胆な発想で期待に応えることが出来ることを期待して、ここで筆を置くことといたします。今後は学外から山形大学を支援できたらと思っています。

 皆さん、いつかまた、お会いしましょう。さようなら。