まなぶひと #05

磯山春佳

全国学生ボランティアの委員長として
献血の協力を呼びかける。

2017.12.28

全国学生ボランティアの委員長として献血の協力を呼びかける。

 「高校時代に一度だけ献血に協力したことはありましたが、特に献血に強い関心を持ってはいたわけではありませんでした」と話すのは農学部3年の磯山春佳さん。それがたまたま1年次に小白川キャンパスで先輩に誘われて、献血サークルの手伝いをしたことをきっかけに、献血の必要性と重要性を実感。2年になって移動した鶴岡キャンパスには同じようなサークルがなかったため、自ら「献血推進サークルCrane crane」を立ち上げた。サークル名の“Crane”の意味は“鶴”。駅前に献血ルームがある山形市に比べて、献血の機会が限られている鶴岡市でも献血に対する意識を高めていきたいとの思いが込められている。

けんけつちゃんと磯山さん

学生ボランティアの二大活動のひとつ、クリスマスキャンペーンで献血推進キャラクターの「けんけつちゃん」と一緒にサンタスタイルで協力を呼びかける磯山さん。

 サークル始動2年目の現在、メンバーは9人。毎月、市内の商業施設で献血の呼びかけを行うほか、学内献血の宣伝や日本赤十字社の献血キャンペーンに参加し、磯山さん自身も条件の許す限り積極的に献血を行っている。さらに、磯山さんの活躍は学内・県内に留まらず、今年は各都道府県の大学や短期大学、専門学校の学生で構成される全国学生献血推進実行委員会の、2017年度委員長に就任した。全国6,000人以上の学生ボランティアを率いる大役なのだが、磯山さんには気負いやプレッシャーはまったくない。周囲の協力と後押しのおかげで大役を楽しみ、希少な経験もできて吸収することも多い役得とも感じている様子。例えば、厚生労働省等が主催する会議に学生代表として参加するなど、普通ではできない経験や出会いがある点で得るものも大きいと言う。2017年8月には委員長として一番の大仕事、「全国学生献血推進代表者会議」での司会役も無事務めた。

Love in Action Meeting

今年6月、東京国際フォーラムで開催されたLove in Action Meetingに参加。代表それぞれが出身地のご当地けんけつちゃんボードを持って記念撮影。右端が磯山さん。

 大学では森林科学コースを専攻する磯山さんの将来の希望は、森や山など自然をフィールドとした仕事に就くこと。それでも何らかのかたちで献血推進活動への協力は続けていきたいと考えている。献血の必要性はわかっていても行動に踏み切れない若者が多い現状ではあるが、磯山さんたちの活動は、同世代の人々が一歩を踏み出すきっかけになってくれるに違いない。

いそやまはるか

いそやまはるか●農学部3年。茨城県出身。鶴岡キャンパスで献血推進サークルを立ち上げ、学内や地域で活動を展開。2017年度全国学生献血推進実行委員会委員長。

※内容や所属等は2017年当時のものです。

みどり樹

この内容は
山形大学広報誌「みどり樹」
Vol.72(2017年10月発行)にも
掲載されています

[PDF/3MB]

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