まなぶひと #09

軟式野球部

学生監督のもとチーム改革を敢行。
私立の強豪を退け、東日本3位に。

2018.05.30

学生監督のもとチーム改革を敢行。私立の強豪を退け、東日本3位に。

左:三浦篤史(監督)、右:高田圭介(主将)

 2016年、サークルから部になったばかりの軟式野球部が、2017年第38回東日本大学軟式野球選手権東北予選で初優勝。さらに、初出場の本選でいきなり3位に輝き、脚光を浴びた。私立の強豪校に国立大学が割って入ったということもあって、様々なメディアにも取り上げられた。この躍進の陰に何があるのか、他大学からも問い合わせが入ったほどだ。

第38回東日本大学軟式野球選手権3位入賞時の記念撮影

2017年11月に開催された第38回東日本大学軟式野球選手権本選に初出場。並みいる私立強豪校を抑えて見事3位入賞を果たし、賞状・楯を手に部員全員で歓喜の記念撮影。

 キーマンは、共に地域教育文化学部2年生の三浦篤史さんと高田圭介さん。1年次から主力メンバーだった2人が、2017年6月にそれぞれ学生監督と主将に就任したことによりチームにスイッチが入った。三浦監督は、中学時代に高いレベルの野球部で厳しい指導を受けた経験を生かしてリーダーシップを発揮し、高田主将は部員をまとめ、会計なども引き受けて監督を全面的にサポート。指導の先生やコーチもいない、練習メニューづくりから練習試合の相手探し、遠征や合宿の手配まで、すべて学生主体で行っている。「自分たちでやるしかないから必然的にメンバー間が密になり、チーム力に繫がっている」と三浦監督。ズバ抜けた選手がいない分、チーム力と高校野球のように勝ちにこだわる姿勢で東日本3位をたぐり寄せた。

三浦監督が投げるシャトルをジャストミートする高田主将

グラウンドで練習ができない冬期間は体育館でキャッチボールやバドミントンの羽根を使ってのシャトル打ちを行う。三浦監督が投げるシャトルをジャストミートする高田主将。

 現在、部員は女性マネージャーも含め、約30名。工学部(米沢市)と農学部(鶴岡市)の部員もいるため、練習は主に土・日。その際の移動手段や遠征費用など、会計を預かる高田主将は厳しい予算の中でやりくりをし、東日本大会出場に際しては、東京までの移動費や宿泊費などで多大な費用がかかるため、校友会や教職員をはじめとする多くの方々からの支援もあった。大学ではこれを機に、「山形大学基金」に「大学公認学生サークル支援」枠を新設し、特定のサークルへの寄附を可能にした。卒業生や関係者の支援が応援となり、学生主体のチーム野球にさらに磨きがかかる。軟式野球部の次なる目標、春の大会での活躍もしっかり見届けるとしよう。

みうらあつし

みうらあつし●地域教育文化学部2年。宮城県出身。2017年6月から軟式野球部を率いる学生監督。勝ちにこだわるチーム力野球で東日本大学軟式野球選手権3位に輝いた。

たかだけいすけ

たかだけいすけ●地域教育文化学部2年。秋田県出身。主将、会計として三浦監督を強力にサポート。小学生を対象とする野球塾で指導にあたるなど、地域貢献にも熱心。

※内容や所属等は2018年当時のものです。

みどり樹

この内容は
山形大学広報誌「みどり樹」
Vol.73(2018年3月発行)にも
掲載されています

[PDF/5.7MB]

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