まなぶひと #25

遠見紅瑚

算数ドリルを届けて教育支援、
自身の成長につながる国際協力活動。

2020.12.15

算数ドリルを届けて教育支援、自身の成長につながる国際協力活動。

 認定NPO法人IVY(アイビー)を母体とするIVYyouthは、若者の国際活動の活性化を目的に2010年に設立された学生組織で、山形・宮城の大学生が中心となって様々な国際協力活動を行なっている。現在、代表を務める農学部3年の遠見紅瑚さんは高校時代にその存在を知り、入学前から入会を決めていたという筋金入りのIVYyouth。本学をはじめ、東北大学、東北学院大学などの学生約20名の所属メンバーをまとめている。カンボジアの小学生の算数教育支援や国際理解教育のためのワークショップ、地球子どもキャンプの運営などが主な活動。

IVYyouth作成のカンボジアの小学生用算数ドリル

IVYyouthのメンバーによって作成されたカンボジアの小学2年生用算数ドリル。カンボジアの子どもたちの学習意欲を高めるようデザインや構成に工夫を凝らしているという。

 カンボジアでは、教材が必ずしも全員に行き渡るわけではなく、小学校から留年制度があるなどの厳しい教育環境から、留年や退学する小学生が少なくない。そんな子どもたちを支援するためにIVYyouthでは2010年から小学1年生向けの手づくりの算数ドリルを贈る活動を続けており、2017年までに約1万冊を届けた。2018年からは1年生から3年生までを継続的に支援できるよう3カ年プロジェクトとして取り組んでいる。2019年の夏、遠見さんはカンボジアへ初渡航し、現地の先生方とのワークショップでドリルが学習の助けになっていることを実感した。2020年はコロナ禍で現地訪問はかなわなかったが、算数ドリルはしっかり届けることができた。次に3年生用のドリルを作成・提供し、無事4年生に進級できるまでのサポートを目指している。

現地カンボジアを訪問

2019年夏にカンボジアを訪れ、現地の先生とのワークショップに参加した遠見さん(写真奥中央)。先生方との話を通してドリルが学習の役に立っていると実感できた。

 中学生の頃から国際協力活動に興味をもった遠見さんは、「食料問題に関する支援ができる人材になりたい」と農学部を選んだ。1年次には学生大使としてインドネシアに飛び、その後も国連フォーラムやJICAセミナーにも参加するほど国際志向で一貫している。ところが、大学での出会いや経験を通して遠見さんにある変化が起きている。「最近、大学院への進学や酒造り、手話や一般企業への就職などいろんな方面へ興味が湧いて、やりたいことが多すぎて困るくらい」と、頼もしい悲鳴。目標さえ定まれば、きっとグローバルにもローカルにも活躍できるに違いない。

えんみあこ

えんみあこ●山形県出身。農学部植物機能開発学コース3年。IVYyouth代表兼カンボジアプロジェクト部門リーダー。国際協力への関心が高く、国内外の関連活動にも積極的に参加。

※内容や所属等は2020年9月当時のものです。

みどり樹

この内容は
山形大学広報誌「みどり樹」
Vol.78(2020年9月発行)にも
掲載されています。

[PDF/4.3MB]

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